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妊娠中に準備しておきたい防災対策。防災グッズ、避難時の注意点をご紹介!

妊婦さんは、一見健康であり、妊娠初期や症状がない場合は周囲から見過ごされがちです。しかし、母体の健康状態が胎児の成長に大きく影響するため、自分とおなかの赤ちゃんを守るためにも、妊娠前以上に防災意識を高く持つことが大切です。今回は、災害時に気をつけておきたいことや防災グッズ、避難時の注意点などについて紹介します。

妊娠中の体の特徴を知りましょう!

妊娠から出産までの期間は、母体にとって心身の変化が大きい時期です。妊娠期は、大きく分けて初期(妊娠0週~満15週)、中期(妊娠16週~満27週)、後期(妊娠28週~)に分けることができ、それぞれの時期で心身の状態は大きく異なります。また、つわりや倦怠感など妊婦特有の症状がありますが、状態や症状の現れ方など、個人差が非常に大きいのが特徴です。特に初産婦では、自分の心身がその後どのように変化するのかを自分でも予想できない場合があります。

妊婦さんが準備しておくべき防災グッズ

一般的な災害時の防災対策の準備として、非常用の持ち出し袋や避難用のバックに防災グッズを入れて準備していると思います。妊娠さんは、それらに加えてさらに用意した方がいいものがあります。

・母子健康手帳
母子健康手帳には、それまでの妊娠経過記録や母子ともにどのような状態なのか記録されているので、かかりつけ医でなくても医療機関でそれまでの経過などを正確に把握することができます。母子健康手帳用のアプリなどを使ってスマートフォンにデータを保存しておく方法もあります。また、張り止めなどのお薬を処方されている方は、薬・おくすり手帳も忘れずに持ち出せるようにしましょう。


母子手帳アプリ「母子モ」のダウンロード

・マタニティマーク
避難所などで生活することになった場合、妊娠初期ではお腹が目立たず周囲から気づかれないこともあり、一般人と同様に扱われる可能性があります。自分が妊産婦であることを知ってもらいたいと思いますが、なかなか自分から言い出せないこともありますよね。マタニティーマークがあれば、伝えなくても妊婦であることを知ってもらうことができます。

・防寒グッズ
災害時は、避難所に布団が用意 できない可能性もあり、また、夏場でも夜間は冷え込むこともあります。妊娠中に冷えは大敵です。靴下やカーディガン、ブランケット、カイロなど体を温められるものを用意しておきましょう。

・ナプキン
妊娠中は赤ちゃんが大きくなるにつれ、尿漏れなどのトラブルが起きやすくなります。生理用または尿漏れ用のナプキンも用意しましょう。また、破水したときに備え大きめのナプキンがあると安心です。破水したときの注意点なども事前に確認しておくといいでしょう。

破水したときの注意点はこちらを確認!

・非常用トイレ
断水したときはトイレの水も流せなくなるので、公共や仮設トイレなど衛生状態が悪い可能性も考えられます。妊婦中は、感染症に気をつける必要があるため、水が無くても使える非常用トイレを用意することをおすすめします。

・除菌アイテム
避難生活になると、たくさん人がいる空間で過ごすことや、お風呂に毎日入れないことも考えられます。妊娠中は、なるべく体を清潔に保っておく必要があるので、除菌シートやスプレーなどの除菌アイテムを用意することをおすすめします。

・入院準備セット
出産予定日が近付くと、入院準備セットを用意する方も多いと思います。妊娠後期になったら、避難中に出産する可能性も考え、早めに入院準備セットや赤ちゃんを迎えるための準備をしておきましょう。また、避難所で手に入りにくいものもあるため、新生児用のオムツ、お尻ふきなども一緒に持ち出せるよう準備しておくといいでしょう。

・非常食
つわりがある場合は、食べられる物が限られたり変わったりします。食べやすい物や食べられそうな物、栄養を取りやすい非常食を用意しておきましょう。

災害発生時の避難行動

妊娠中・後期では、お腹で足元が見えず、また身体が思うように動かないことから転倒などの危険があります。必ず誰かと一緒に避難・行動するようにしましょう。

妊産婦特有の注意すべき症状

避難所や在宅避難中に次のような症状があれば、すぐ病院を受診しましょう。自分で受診ができない場合は、避難所の責任者、医療関係者に相談しましょう。

<妊娠初期>
・つわりにより食事が全く取れない、または頻回に嘔吐を繰り返す
・おなかが痛み、腟からの出血を伴う

<妊娠22週以降>
・胎動が減少する、特に1時間以上胎動がみられない
・規則的にお腹が張る、腹痛を伴う(1時間に6回以上または10分ごと)
・腟からの出血がある
・破水(腟から水が流れ出る)
・妊娠高血圧症候群を疑う症状がある 
―頭痛がする 
―目の前がチカチカする(火花、星が散ったように見える)など

災害時はストレスにより、ふだんよりも血圧が上昇し、妊娠高血圧症候群になりやすいため、寒さをさけ、十分な水分摂取をして、足を伸ばして横になれる場所を確保してもらうことも重要です。

紹介した注意すべき症状は、あくまでも参考例になります。
いつもと違う症状や気になる症状があれば、遠慮せずに避難所の責任者、医療関係者に相談しましょう。
(参考
・山口県医師会:災害時における妊産婦の対応について
・内閣府防災情報センター:赤ちゃんとママを守る防災ノート)

赤ちゃんとママを守る防災ノート

内閣府の防災情報センターで配信されている防災ノートは、地元のハザードマップを入手して自宅の想定災害を記入したり、「我が家の備え」について考えながら書き込んで自分で作っていく防災ノートです。赤ちゃんとママを守る防災ポイントや、必要な情報がたくさん詰まっています。ぜひ、ダウンロードして活用してみてください。
内閣府の防災情報センター あかちゃんとママを守る防災ノート


この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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