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これでもう怖くない!カセットガスボンベの正しい保存方法

カセットコンロとガスボンベが防災対策のローリングストック(日常備蓄)として推奨される中、「カセットガスボンベ(以下CB缶)ってなんだか怖い…」「ガス漏れしたり、爆発したりしない?」などの不安を持っている方や、備蓄をしていてもその保存方法に疑問がある方もいるかもしれません。今回はそんな不安や疑問を解消する、CB缶の安全な保管方法をご紹介します。

そもそもCB缶ってどんなもの?

カセットコンロを使用する際に燃料となるCB缶。その中には圧力をかけて液化した可燃性のガス(LPガス)が入っています。

ガスボンベの使用期限は生産日から平均で6~7年と言われています。ガスボンベの中に入っているLPガスは劣化しないため、消費期限や有効期限というものはありません。しかし、CB缶の内部パッキンの劣化などによってガス漏れが発生する可能性があり、容器の耐久性によって使用期限が決められているのです。

CB缶1本あたり、カセットコンロの火力を全開でつけっぱなしにした状態で、約1時間使うことができます。1度で使い切る必要はなく、きちんと保管していれば数回に渡って使用することができます。

どこに保管する?正しい保管場所とは

長期保存が可能なガスボンベですが、保管方法によっては使用期限の目安よりも早く使用できなくなってしまう可能性もあります。ガスボンベがサビてしまったり、腐食してしまったり、変形してしまった場合はガス漏れの危険などがあるため使用するのをやめましょう。

[こんなところがおすすめ!ガスボンベの保管場所]

CB缶の保管には、気温差が少なく、直射日光のあたらない乾燥した場所が適しています。屋内の物置やクローゼットの中、パントリー(食品倉庫)、床下収納、戸棚など温度や湿度が一定に保てる場所に保管するのがおすすめです。

保管するときは必ず付属のキャップをつけましょう。キャップをしないで保管していると、中央に何らかの衝撃や圧力が加わわった際に、ガス漏れを起こす可能性があります。

また、カセットコンロからは必ず外して保管しましょう。カセットコンロにつけたまま保管すると勝手に発火する危険性があります。

[実はNG!CB缶の保管に向かない場所]

キッチンや洗面台の下は湿気が強く、塩分など鉄サビの原因になるものがたくさんありまるため、保管場所として向きません。

加えて、気温差が激しい場所に置くとCB缶に結露が生じます。これもサビの原因のなるので、リビングや寝室など冷暖房をよく使う部屋は避けた方が無難です。

また、高い場所に保管するのもおすすめできません。取り出すときに、落としてCB缶が変形するとガス漏れの危険があります。

最も注意をしたいのが温度です。液化したガスは高温になることで膨張する性質があります。CB缶も同様に高温になることで内部が膨張し、破裂・爆発の危険が出てくるのです。そのため、屋外にある物置や車の中に保管するのはやめましょう。

気をつけたいガスボンベの置き忘れ

CB缶を車で長時間運ぶ場合は、缶の温度が上がりすぎないように注意が必要です。冷やす必要はありませんが、クーラーボックスや保冷バッグのようなものに入れておきましょう。

キャンプやレジャーで使用する際は、浜辺など高温になった砂の上に置かないように注意してください。
また、調理で使用するときは、CB缶の上に調理器具がのらないように気をつけましょう。使用中であっても、CB缶が熱くなれば爆発の危険があります。鉄板などの大きな調理器具が、CB缶の上部に被るような置き方はとても危険なのです。
使用後に「次の休みも使うから…」とCB缶を車の中に放置することも絶対にやめましょう。

ガスボンベの使用期限は6~7年、カセットコンロは10年を目安に

ガスボンベの使用期限は一般的に製造から6~7年となっており、缶の底などに製造年月日が書かれていますので、自宅にあるガスボンベが古くなっていないかを確認をしましょう。

ガスボンベの挿入口にはガス漏れ防止のためのリングがついていますが、経年劣化によってひび割れや変形がおこり、ガス漏れの原因となります。
製造から7年以内のボンベでも、保管状況によっては安全とは限りません。錆びている、変形・歪みが見られる、キャップが閉じれないといった場合は使用しないようにしましょう。

ガスの残っているガスボンベを廃棄することは、経済的にもったいないですし処分も大変です。備蓄品を古いものから使用していくローリングストックで、使用期限が過ぎる前に入れ替えるようににしましょう。

また、カセットコンロ本体のゴム製品も劣化するとガス漏れをおこすことから、買い替えの目安は10年となっています。
ロット番号とあわせて製造年月が書いてあることが多くなっていますので、チェックをしておきましょう。

もう使わない余ったガスはどうすればいい?

CB缶の中にガスが残ったままゴミ箱に捨ててしまうと、ごみ収集車の中で爆発してしまうかもしれません。CB缶の中のガスは必ず全て出してから捨てるようにしましょう。

このとき、ガスが残った状態でCB缶に穴をあけることはおすすめできません。勢いよくガスが噴出するため、自分がガスをかぶってしまったり、不用意な場所で穴をあけてしまうと火災や爆発の危険があるからです。
そのため、残ったガスはしっかり噴出口から出すようにしましょう。コンクリートなどの固い地面に噴出口を押し付ければ、ガスが満タンに入っていたとしても5分ほどで空になります。

また、LPガスは空気よりも重たいため、低い場所にたまる性質があります。屋内でガスを放出すると床近くにガスがたまって残ってしまう可能性があるため、ガスの放出は必ず屋外の換気のいい場所で行うようにしましょう。

缶を振ってみて、水音がしなくなれば中身が空っぽになった証拠です。あとは地域の決まりに沿ってゴミに出しましょう。

この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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