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停電にそなえて電池とバッテリーも忘れず備蓄!保管のポイントも知っておこう

災害時の生活で困るのは、電気や水道、ガスなどのライフラインが止まること。その中でも地震や台風、大雨、大雪などが原因となる停電は、比較的おこりやすい被害です。
ライトやラジオの準備ができていても、電池が切れてしまえば使うことができません。もし、夜に停電がおきれば家の中の移動すらできなくなってしまいますし、スマートフォンのライトを使うとしてもバッテリーの残りが心配ですよね。
また、スマートフォンは連絡や情報収集の大切な手段。少なくとも3日は使うことができるようモバイルバッテリーも用意しておきましょう。

電池を使う道具と、電池の種類を調べよう

まずは家の中のものをすべてチェックして、使われている電池の種類と本数をリストアップしていきましょう。
意外に見落としがちなのが、備えつけのガスコンロの着火に使う電池。メーカーによって異なりますが単一電池を使うことが多くなっています。体温計などにはボタン電池が使われますので、必要な大きさの電池を調べて用意しておきましょう。

また、子どものおもちゃのための電池も用意してあげましょう。子どもは災害にあうと大きなストレスを感じます。そんなときに、お気に入りのおもちゃで遊ぶことはストレス軽減につながりますので、ぜひ備蓄をしておきましょう。

電池の種類をそろえよう

これから防災グッズを購入するのであれば、使う電池の種類をそろえておくのもいい方法です。災害時の生活で必要となる、懐中電灯やランタン、ラジオなどをなるべく単三電池を使うものにそろえておくと、いろいろな種類の電池をたくさん備蓄する必要がなくなります。

なお、単三電池を単二電池として使うなど、小さな電池を大きな電池として使える電池スペーサーなどの商品がありますが、下のような理由によって使えないこともあります。
  • 大きな電池と比べ、小さい電池は瞬間的に電流が上がらない。
  • 使い捨ての電池と充電池ではサイズが違うため、電池とスペーサーの組み合わせによっては接触不良がおきる。
  • 同じ長さに見える単二電池より単三のほうが0.5mm長いため、電池が入らないことがある。
なかでも接触不良がおきると、電池がかなり熱を持ってしまうこともあり危険ですので、あくまで応急的な使用にとどめる必要があります。

スマートフォン用モバイルバッテリー & 乾電池からのUSB充電器

モバイルバッテリーはどれを選ぶといい?

スマートフォンのほか、近頃は電池を使用せずにUSB接続で充電をおこなう機器もふえてきました。
そんな時に役に立つのがモバイルバッテリーです。容量が5,000mAhのものはスマートフォンを0.75~1回満充電(※1)に、10,000mAhのものは1.5回~2回満充電(※1)にできますので、余裕をもって10,000mAh のものを選んでおくと安心です。
モバイルバッテリーは外出先で災害にあったときにも大変役に立ちますので、いつも使うバッグにいれておきましょう。
※1 バッテリー容量が2700mAh~4000mAhのスマートフォンを充電する場合。モバイルバッテリーの充電効率や充電池の劣化度によって異なります。

乾電池からスマートフォンに充電

また、乾電池を使ってUSB接続で充電を行える機器もあります。
例えば、パナソニック 単3形・単4形 USB入出力急速充電器 BQ-CC87Lという製品は異なった種類の電池や、残量がバラバラの電池をつかってUSE機器に充電ができるためおすすめです。この製品の場合は長寿命タイプの単三アルカリ電池4本で、スマートフォンを30~40%くらいの充電(※2)することができます。1回の充電で満充電にはできないものの、電池の備蓄を多くしておけば停電が長期間にわたったときにとても役に立ちます。
なお、充電器に付属のケーブルではスマートフォンの差し込み口と合わないこともありますので、充電器とスマートフォンをつなぐためのケーブルの用意も忘れないよう、災害がおきる前に一度使ってみるようにしましょう。
※2 バッテリー容量が2700mAh~4000mAhのスマートフォンを充電する場合。充電池の劣化度によって異なります。



手回し充電器からのスマートフォン充電は難しい

多機能ライトやラジオでは手回し発電機能があり、スマートフォンを充電できるとの説明のあるものがありますが、残念ながらこちらはおすすめできません。
充電器とスマートフォンの機種にもよりますが、1秒間にハンドルを2回とかなり速いペースで回し続けて、10分で充電できる量は1%程度となります。実際には1分間回し続けるだけでもかなり大変ですので、残念ながらスマートフォンの充電に使用するのは現実的ではありません。
また、回しているときの音も大きく鳴りますので、避難所では使いにくいというデメリットも知っておきましょう。

どんな電池を備蓄するのがいい?

ふだん使う電池を多めに購入して古いものから使っていく、ローリングストックで電池の備蓄を行いましょう。しかし、たくさんの電池を購入してもなかなか使いきれないかもしれません。
そのため、先ほど紹介したとおり、使う電池の種類はなるべくそろえて1種類の電池を集中して備蓄を行うと、ローリングストックがしやすくなります。スマートフォンへの充電器で使えることを考えると単三電池にそろえるのがよいでしょう。

また、最近では保存期間が10年の電池が販売されています。こういった長期保存タイプの電池は少し値段が高いかもしれませんが、液もれしにくい構造になっているため、液もれで機械を壊すことを減らせるためおすすめです。

電池の保存の仕方・充電式バッテリーを長持ちさせる方法

電池の保存の仕方

電池はなるべくプラスチックの包装から出さずに保管しましょう。もし包装が破れてしまったときには食品用ラップを巻いておくと、空気中への放電を防ぎ電池が長持ちします。
また、高温多湿を避け涼しいところで保管することもポイント。ただし、冷蔵庫に入れると冷えた電池に結露がつき、さびの原因になりますのでやめましょう。

また、電池には使用期限が書かれていることがありますが、期限が過ぎたらすぐ電池が使えなくなるわけではありません。だんだんと容量は減っていくものの、さびや液もれなどがなければ使用することができます。

充電式バッテリーを長持ちさせる方法

モバイルバッテリーに使われるリチウムイオン電池やニッケル水素電池は、下のような状態で使用すると劣化し、充電できる容量が減ってしまいます。スマートフォンのバッテリーも同じリチウムイオン電池となりますので、長持ちさせる方法を知って上手に使いましょう。

電池を100%まで充電し、長期間そのままにしておく

意外なことかもしれませんが、電池を100%にしてそのまま長期間おいておくとバッテリーの劣化を早めてしまいます。
100%まで充電しないとモバイルバッテリーからスマートフォンに充電できる量が減ってしまうデメリットもあるので、それほど気にしなくてもよいかもしれませんが、モバイルバッテリーを普段あまり使わず、なるべく長持ちさせたい人は充電量を80%くらいにとどめておくのがおすすめです。

電池を0%まで使い切り、長期間そのままにしておく

逆に電池を0%まで使い切ってしまうこともよくありません。
一昔前に電化製品によく使われていたニカド電池(ニッケル・カドミウム電池)の場合は、0%まで使い切ってから100%まで充電する方がよいため、同じように使っている人が多いかもしれません。しかし、リチウムイオン電池やニッケル水素電池の場合にはこのような使いかたは逆に劣化を早めてしまいます。
モバイルバッテリーやスマートフォンの場合は、できれば20%以下ならないようにこまめに充電を行いましょう。また、たまにしかモバイルバッテリーを使わない人は、自然に放電して0%にならないよう時々充電をすることも大切です。

電池が高温になる

充電池の温度が高くなるとバッテリーの劣化が始まります。夏の自動車の中など気温が高くなる場所におくことは避けましょう。また、バッテリーは充電をするときにも熱を発しますので、高温の場所で充電をするとより劣化を早めてしまいます。

なお、バッテリーが過度に発熱すると発火することもあり、大きな事故にもつながります。落として破損したバッテリーや古くなって劣化したバッテリーは高い熱を持つことがありますので、あまりに熱くなるようであれば新しいものに買いかえましょう。


快適な日常は、多くの電化製品によって支えられています。停電がおきてもなるべく困ることが無いよう、十分な備えをしておきましょう。
電池やバッテリー以外の備えを紹介しているページもありますので、参考にしてみてください。



この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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