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停電時に非常用電源へと変身。太陽光発電の使い方を解説

停電時の非常用電源として使用できる太陽光発電。電気を売って利益を得られるメリットもあるため、住宅用の太陽光発電を設置しているご家庭もあるのではないでしょうか。停電時でも炊飯器や冷蔵庫などの家電を使えるのは、とても心強いですよね。

ですが、せっかく太陽光発電を導入していても、いざというときに使い方がわからなくては元も子もありません。この記事では、停電時における太陽光発電の使い方と、具体的にどんな家電を使用できるのかを紹介します。

自立運転用コンセントの位置を確認する

停電時には、普段のコンセントからは電力供給されなくなります。太陽光発電を非常用電源として使うには、家電を「自立運転用コンセント」に接続することが必要です。まずは、自立運転用コンセントの位置を確認しましょう。

自立運転用コンセントの位置は、太陽光発電で発電した電力を家庭用に変換する「パワーコンディショナー」の位置によって異なります。

屋内パワーコンディショナーの場合、自立運転用コンセントはパワーコンディショナーの側面についています。一方で屋外パワーコンディショナーの場合、太陽光発電の設置にあたって屋内のどこかに自立運転用コンセントを作っています。設置工事の際に業者と相談して決めているはずなので、確認してみてください。

自立運転モードに切り替える

ただし、自立運転用コンセントにつなぐだけでは家電は使用できません。自立運転用コンセントから電力を供給するためには、パワーコンディショナーを「自立運転モード」に切り替えることも必要になります。切り替えの手順はメーカーによって異なるため、詳しくは太陽光発電の取扱説明書や、各社の公式サイトを確認しましょう。

また、自立運転モードへと切り替える際には、ご家庭の主電源ブレーカーは落としてください。停電時は電力供給がストップしている状態ですが、停電から復旧して急に電力供給されると、必要以上の電力を家電に送り込んでしまうかもしれません。最悪の場合、火事などを引き起こすリスクもあります。

無事に自立運転モードへと切り替えられたら、あとは自立運転用コンセントに家電をつなげば、非常用電力を使用できます。

自立運転で使用できる電力は最大1500W

なお、太陽光発電を使用する際の注意点も存在します。

そのひとつが、自立運転モードで使用できる電力は最大1500Wと決まっていること。それ以上の電力を同時に供給することはできません。家電の消費電力の目安は以下の通りです。

  • アイロン/1400W
  • IHジャー炊飯器/1300W(瞬間最大電力)
  • ドラム式洗濯機/200W(洗濯時)、1300W(乾燥時)
  • 電気ケトル/1250W
  • ヘアドライヤー/1200W
  • 電子レンジ/500〜1000W
  • 掃除機/200W(弱)、1000W(強)
  • プラズマテレビ/490W(42型)
  • 液晶テレビ/210W(42型)
  • 冷蔵庫/250W
  • スマホの充電/5W
(※W数はあくまでも目安です。実際のW数は製品や規格によって異なります)

当然ながら、1500Wを超えると電力の供給は停止します。炊飯器や洗濯機など、一定時間の稼働が必要な家電を使うときは、特に気をつけましょう。デスクトップPCが強制終了することになれば、作業していたデータなどが消えてしまう恐れもあります。

また、自立運転用コンセントは特定の位置にしか配置されません。場所を問わずに家電を使いたいなら、あらかじめ長めの延長コードを用意することも必要です。

太陽光発電と併せて家庭用蓄電池を導入する手も

太陽光発電と併せて、家庭用の蓄電池を設置するのも手です。蓄電池とは、1回限りではなく充電して何度も使える電池のこと。非常用電源として、大容量タイプの蓄電池をご家庭に導入する人は徐々に増えてきています。

太陽光発電の弱点は、雨の日や夜間などは電力を供給できないことです。ですが、蓄電池と併用すれば、昼間は電力を供給しながら蓄電池を充電し、夜間は蓄電池の電力を頼りにすることが可能になります。また、太陽光発電と蓄電池からそれぞれ電力を供給することで、同時に使用できる家電が多くなるメリットもあるでしょう。

生活を支えたり、外部との連絡手段を維持したりしてくれる電力は、災害時の命綱になります。太陽光発電を導入している人は、その使い方をしっかりと頭に入れておきましょう。

この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
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