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新しい支援の形。リモートボランティアって?
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新しい支援の形。リモートボランティアって?
公開日: 2020/06/20
災害時のボランティアと聞くと、現地に行って被災地を支援するイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。こうしたボランティアは、近年インターネットによって、離れた場所からでも参加できるものが増えてきています。今回はそんなインターネット社会が可能にした新しい支援の形「リモートボランティア」をご紹介します。
もくじ
今までのボランティアで起こっていた様々な課題
データ入力ボランティア。パーソンファインダー
物資支援の理想的な形。Amazonほしい物リスト
クラウドファンディングで長期的な復興支援を
今までのボランティアで起こっていた様々な課題
大災害が起こると、現地との通信が途絶え、状況を把握することが難しくなります。被災地を思ってボランティアに向かおうにも、公の情報がどこに出ているか分からなかったり、情報がないまま現地に行ってしまうとさらに被災地の混乱を招くこともあります。
せめてもの支援と思って、個人から善意の気持ちで救援物資を送っても、その物資を本当に必要としている被災者の元に届かないこともあります。
また、段ボールなどに入って個々に届けられる物資は、開けてみないと何が入っているのか分からず、被災地で必要なものと不要なものを選別するといった仕事も増やしてしまうのです。
様々な課題があった災害ボランティアですが、今ではインターネットを通じて遠く離れた場所からでも参加でき、さらに必要とされていることをピンポイントで支援できることが増えてきています。
データ入力ボランティア。パーソンファインダー
災害が発生したときにだけGoogleから提供される「パーソンファインダー」という安否確認サービスがあります。PCやスマホから被災者の安否情報を登録・検索できるサービスで、ユーザーから直接投稿された情報の他にも、携帯電話各社の災害伝言板に登録された情報も検索できるものです。
また、避難所に貼られている名簿を写真に撮ってアップロードすると、Googleの社員がテキスト化し、登録をしてくれます。
2011年の東日本大震災の時も、Googleの社員たちが名簿入力をしていましたが、被災地から1万枚を超える名簿写真が寄せられ、作業が追い付かずボランティアを募りました。
集まったボランティアは5000人以上。ボランティアによって登録されたデータ件数は14万件以上にのぼり、遠隔でも被災地を支援できるボランティアとして注目を集めました。
物資支援の理想的な形。Amazonほしい物リスト
2019年9月、台風15号で甚大な被害を受けた千葉市ではAmazonの「ほしい物リスト」で物資の支援を呼びかけました。
Amazonの「ほしい物リスト」は、各ユーザーがAmazonに登録されている商品のうち、自分のほしい物をリスト化し、そのリストを公開することによって、他のユーザーがプレゼントとして送れるサービスです。
千葉市では災害前から、千葉市動物公園でAmazonのほしい物リストを活用しており、ゾウの爪を保護するためのオリーブオイルや、カピバラの肌質を改善するためのヒーターなどを寄付してもらった実績がありました。
同じしくみを利用し、災害時にブルーシートの寄付を呼び掛けたところ、翌日までに900枚以上の申し出がありました。
このしくみにより、被災地は本当に必要なものを受け取ることができ、送る側も被災地で必要なものが一目でわかるので、物資支援としては理想的な形です。
クラウドファンディングで長期的な復興支援を
災害が発生すると、その地域の生産物が出荷できなくなったり、風評被害を受けたりすることがあります。そんな被災地の生産物を支援できるしくみとして、クラウドファンディングが人気を集めています。
クラウドファンディングは、インターネットを通じて、自分たちの活動や夢を発信することで、想いに共感した人や活動を応援したいと思ってくれる人から資金を募るものです。
復興を願った寄付集めにクラウドファンディングを使うことで、現地の状況も知ってもらいながら、一時的な支援ではなく、継続的なファンの獲得につなげることで、復興にもつなげるしくみです。
2018年の台風12号の被害で、被害を受けたいちご農家が、ビニールハウスを貼り換えるために募集したクラウドファンディングでは、200人を超える支援者から160万円以上の支援金が集まり、翌年には農家から支援者にお礼としていちごが配送されるなど、多くの生産者の復興を後押ししています。
同じような取り組みにふるさと納税があります。
ふるさと納税は、応援したい自治体に寄付をして所得税の還付や住民税の控除が受けられるもので、寄付金の使い道を指定でき、さらに地域の名産物などお礼の品ももらえるしくみです。このふるさと納税を活用しながら、被災地の生産者を応援できる方法は多くの自治体が取り組んでいます。
被災地から遠く離れていても、できることが実はたくさんあります。ぜひ色々な選択肢を持って、被災地を応援してみてください。
この記事を書いた人
moshimo ストック 編集部
防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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