国や自治体は、災害時に飼い主がペットと同行して避難場所まで安全に避難する「同行避難」を原則としています。しかし、地域によってペットが受け入れられない可能性もあります。
避難所へのペット同行避難について、あらかじめ地域のペット受け入れ条件などを確認しておくようにしましょう。
また、受け入れ可能な避難所でも、人とペットが同じところで生活できるとは限りません。災害後の避難生活を想定して気をつけたいポイントを確認してみましょう。
[避難所で避難生活をおくる場合]
避難所では動物が好きな人も、苦手な人も一緒に生活をすることになります。興奮したペットが吠えたり、人を噛んだり、徘徊しないように、普段から信頼関係を築き、しっかりしつけをしておきましょう。
人や他の動物を怖がったり威嚇しないように、社会性を身につけさせておくことも大切です。犬や猫は、なるべく多くの人や動物に接する機会を持たせましょう。怖がったり嫌がったりする場合は、無理をさせずに好きなおやつやおもちゃを使ってゆっくり慣らしていきましょう。
また、いつもと違う音や物、匂いに囲まれることはペットにとって大きなストレスになります。普段からときどき散歩のコースを変えてみたり、キャンプや旅行に連れて行ってみるなど、色々な環境も体験させておきましょう。
加えて、ケージの中でも落ち着いていられるように、慣らす機会も作っておきたいところです。ケージやキャリーバッグは外出時だけに使うのではなく、普段から扉を開けた状態で部屋に置いておき、ペットが中で自由にくつろげる場所として慣らしておけば避難生活のストレス軽減につながります。
[車の中で避難生活をおくる場合]
車中泊では周りに気を遣わずにペットと過ごすことができますが、車内温度は想像以上に上昇するため、熱中症には十分に注意が必要です。車内にペットだけを残したまま、出かけてしまうことは避けるようにしましょう。
飼い主はエコノミークラス症候群にも気をつけたいところです。
飼い主が避難生活で健康に過ごすためのポイントは下記の記事をチェックしてみてください。
災害時の車中泊避難のポイント。エコノミークラス症候群にご注意を!
[ペットを自宅に残し、飼い主は避難所で生活をおくる場合]
ペットを自宅に残す場合は、毎日飼い主がエサやりや掃除などをしに行くようにしましょう。
また、自宅のブレーカーは落とし、火の元栓を閉めたか確認しましょう。停電前まで使用していた電熱製品が、電気やガスの復旧とともに思わぬ火災を発生させてしまう可能性があるためです。