RICEはRest(安静)・Icing (冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の4つの頭文字を取って呼ばれています。打撲や捻挫、骨折など様々なケガに対応することができ、出血や腫れ、痛みを抑えるのに効果的で、治りを早くする効果もあります。
この処置は、病院で治療を受ける までの間、けが をした部位の悪化を最小限にとどめるための方法として、とても効果的ですので、基本的な応急処置として覚えておきましょう。
意識消失、ショック、頭・頚・背部の外傷や大量出血、脱臼・骨折が疑われる著明な変形など、重症なときは、すぐに救急車やドクターを呼び、むやみに動かさないようにしましょう。
・Rest 安静
痛めた部位の腫れや、血管・神経の損傷を防ぐことが目的です。安静にすることで痛めた部位の修復が始まりますが、安静にせず動いてしまうと、修復が遅れけがを長引かせることになります。添え木 やテーピングをして、けがをした部位を固定しましょう。
添え木
棒や板、かさ、ステッキ、段ボール、新聞紙・雑誌(かたく折り曲げる)、毛布などで、骨折部分を動かないように固定できるもの。
・Icing 冷却
炎症を抑えて痛みを緩和することが目的です。ビニール袋やアイスバッグに氷を入れて、患部を10~15分冷却します。患部の感覚が無くなったら外し、また痛みが出てきたら冷却します。けがの状態に合わせて、これを1日に5回程度、1~3日間にわたって繰り返し行います。
冷やし過ぎてしまうと、凍傷を起こす危険があるので、低すぎる温度のものは使わないことと、30分以上連続で冷やさないよう注意してください。
・Compression 圧迫
適度な圧迫を与えることで、患部の内出血や腫れを防ぐことが目的です。スポンジやテーピングパッドを腫れが予想される部位にあて、テーピングテープや弾性包帯で軽く圧迫気味に固定します。
皮膚に傷がある場合は、細菌が入らないように注意し、血液から感染症にならないように、清潔なゴム手袋やビニール袋などをつけましょう。
・Elevation 挙上
腫れがおきないよう防ぐことと、腫れの軽くすることが目的です。けがをした部位を心臓より高い位置に上げることで腫れや炎症を少なくすることが出来ます。
(参考:日本整形外科学会)
この4つの処置をもとに、出血、骨折・捻挫、切り傷を負った場合の応急処置の方法をご紹介します。