家具や家電のレイアウトが決まったら、しっかり固定をしましょう。
家具などの固定は危険を避けるとともに、物のちらばりを防いで後かたづけの手間を大幅に減らすこともできます。
家具の固定
L型器具
タンスなどの家具の固定は、L型金具、ポール式器具、転倒防止版、ベルト式器具などいろいろな種類がありますが、「L型金具」を使って家具とカベに直接ねじで固定すると、一番強度が高いと言われています。
L型金具を使う時には2つのポイントがあります。
1つ目は、部屋の壁の中には30~40cm間隔で細い柱が通っています。この柱がない場所にネジを止めても簡単に抜けてしまうため、柱が通っている場所を確認してから固定することが大切です。
柱を探すために、壁に細い針をさして探すタイプ器具や、穴を開けずに探せるセンサー式の器具がありますので、L型金具と一緒に用意をしましょう。
2つ目は、L型金具で固定するときには、壁につける金具を下向きに取り付けた方が、金具が家具と壁に挟まれるため効果は高くなります。上向き、下向きにどちらかにしか取り付けられない製品もありますので、購入する前に確認をしておきましょう。
複数の器具を使って、効果を高める方法
よく模様替えをする場合や、賃貸の部屋で「L型金具」使うには少し敷居が高いかもしれません。そのような場合には、上板と天上の間に入れる「ポール式器具(つっぱり棒)」と、くさび型の器具を脚下に入れる「転倒防止版」の両方を使うと、「L型金具」とおなじくらいの効果を得られるためおすすめです。
ポール式器具もL型金具と同じように、天井裏にある「はり」に合わせてセットしましょう。また、ポール式器具は手前よりも奥(壁側)によせると効果が高まります。
また、ポール式器具の代わりに、家具と天井の間に中身を詰めた段ボールをいれておくことで代用することもできます。このとき、段ボールと天井に隙間ができる場合には新聞をはさんでおきましょう。
こちらのページで、いろいろな家具の転倒防止グッズを紹介していますので、参考にしてみてください。
家の地震対策や避難のために、地震対策グッズを準備しよう
家電の固定
家電の固定には、粘着性の耐震ジェル(耐震マット)を使用しましょう。大きく重い家電には厚みのあるものを使用した方が効果は高くなります。耐震ジェルは100円均一ショップでも販売されていることがあるので、手軽に購入ができます。
落下防止対策
固定した棚などから、物が落ちないように対策をしましょう。
自分の頭より高いところからの落下物は小さなものでも、当たれば大けがをする可能性があります。重いもの、硬いもの、割れやすいものは、なるべく腰より下の場所に収納しましょう。
また、地震対策として「見せる収納」はとても危険です。調理器具は壁にかけたり、出しっぱなしにせず、不要なときには棚の中にしまうようにしましょう。
そのほか、本棚や食器棚の中にすべり止めシートを敷いておくと、棚から物が落ちることを防ぐことができるためおすすめです。こちらも100円均一ショップで販売されていますので探してみてください。
最近の家の備えつけの棚には、普段は手動でロックをしなくても扉の開閉が出来るけれど、地震がおきると自動で扉が開かなくなる機能が備わっていることがあります。このような機能の無い棚でも、後付けで設置できる「耐震ラッチ」という便利なグッズが販売されています。また、冷蔵庫用にも同様の製品が販売されています。
特にキッチン周りは刃物や割れ物など危険なものが多く、小さな地震でも片付けの手間も格段に変わる防災グッズになりますので、設置しておくことをおすすめします。