では、なぜこれほど日本は地震が多いのでしょうか?
4つのプレートが重なる複雑な地形
日本は「ユーラシアプレート」「北米プレート」「太平洋プレート」「フィリピン海プレート」という、4つのプレートが重なる場所にあります。
プレートは硬い岩盤で私たちの住む地表や海底となっていますが、その下のマントルと呼ばれる部分は地球の中心に向かって柔らかくなり、ゆっくりと対流をおこし動いています。このマントルの流れに引っぱられ、プレートは1年に数cmの速さで動いているのですが、海側のプレートが大陸側のプレートを押して圧力がかかることで、プレートにひずみがうまれます。ひずみに耐えきれなくなったプレートは破壊され、この時に生まれるエネルギーが地震のゆれとなるのです。
プレートの破壊が陸地でおきた時には直下型地震となり、震源が陸地の真下となるためゆれが大きく、関東大震災や阪神淡路大震災のように建物の倒壊や家具の転倒による被害が非常に大きくなります。
また、プレートの破壊が海でおきると海溝型地震となり、東日本大震災のように津波の被害が非常に大きくなる傾向にありあります。
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2つのプレートの上にある国や地域は多く存在しますが、日本のように4つのプレートの上にある例はほとんどありません。4つのプレートが複雑に影響して互いを押しあっているためひずみが生まれやすく、その結果として地震がおきやすい状況となっているのです。
日本下を網の目のように走る活断層
大陸側のプレートが破壊されて地震がおきた後には、「断層」とよばれる割れ目ができます。過去にできた断層は再び割れて地震をおこしやすくなるのですが、この断層の中で数十万年前(研究者によっては200万年前)から現在の間に活動があり、再びずれる確率の高いものは「活断層」と呼ばれています。
日本には2,000以上の活断層が見つかっており、ユーラシアプレートと北米プレートの境目となるフォッサマグナ(糸魚川―静岡構造線)を中心に無数の活断層があります。
この2,000という数は、今までに見つかっている活断層の数となるため、この他に地面に埋まり地表からは見れないものも多くあります。
地震が少ないというイメージのある北海道や九州にも活断層があり、2016年に熊本地震、2018年に北海道胆振東部地震といった大きな地震がおきていますので、日本全国どこにいても地震がおきると考えて備えることが大切です。
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