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消火器や消火スプレーをご自宅に。家庭用の消火グッズの種類と選び方

災害時に注意するべきトラブルのひとつが火災です。実際に、日本で起きた震度6以上の地震のほとんどでは、大規模な火災が発生しています。暖房器具からの出火や、停電から復旧した時に電化製品が動作し始めたり、ショートや漏電からおきる通電火災など、地震には多くの火災リスクが潜んでいます。

そこで用意しておきたいのが、家庭用の消火器や消火スプレーといった消火グッズ。出火から早い段階で適切に使用できれば、火が燃え広がるのを未然に防ぐこともできるでしょう。この記事では、家庭用の消火器や消火スプレーとはどんなものなのか、基礎知識を紹介します。

住宅用消火器

住宅用消火器は、住宅での火災に最適化して開発された消火器です。

火災時でも手の届く場所に設置しておくことで、万が一のときにもすぐに消火活動を行えます。ただし、ガスコンロやストーブなど、火元の近くに設置するのは危険なので注意しなければなりません。

消火器といったら赤色をイメージすると思いますが、住宅用消火器の場合は白色や緑色、キャラクターが描かれているものなど、さまざまな製品が展開されています。自宅のインテリアに溶け込むデザインを選ぶこともできるでしょう。

そんな住宅用消火器ですが、「粉末タイプ」と「液体タイプ」の2種類に分けられます。

粉末タイプ

粉末状の薬剤を広範囲に噴射するタイプです。迅速に消火できる一方で噴射時間は短く、液体タイプのような浸透性もないため、場合によっては再燃するケースもあります。また、粉が火に覆いかぶさることで消化をするため、粉が落ちてしまう壁やカーテンには使用できないため注意しましょう。
火を残さないように、火元を正確に狙い撃つことが大切です。布や布団の消火にはやや不向きですが、灯油による出火には好相性。

液体タイプ

液体の薬剤を霧状に噴射するタイプです。冷却効果と浸透性に優れており、再燃を防止できます。消火範囲は粉末タイプよりも狭く、消火に時間がかかりやすいのが難点ですが、噴射時間は長いため、慌てずに消火できるのはメリットでしょう。
灯油との相性は良くないものの、布や布団、天ぷら油による出火に有効。

エアゾール式簡易消火具(消火スプレー)

また、住宅用消火器よりも手軽に導入できる消火グッズもあります。それがエアゾール式簡易消火具、すなわち消火スプレーです。

こちらはガスの圧力によって薬剤を噴射するもので、構造はほとんどヘアスプレーと同じ。缶の上についたノズルを押すだけで直感的に使用できるため、災害時にパニックを起こしていても迷うことはありません。自衛が必要になったとき、子どもやお年寄りでも扱えるのは心強いポイントです。

薬剤の噴射距離は2~3メートルほどで、火から距離を保ちながら消火活動を行えます。ただし、消火能力はそこまで高くないので、有効なのは鍋や石油ストーブなどの出火と、初期段階のごくわずかな火災のみ。消火器の代用品になると考えるのは避けましょう。

消火グッズには使用期限もある

これらの消火グッズには必ず使用期限も存在します。多くの場合は5~8年ほどで買い換えないといけません。使用期限の切れた消火グッズは内部腐食の進行により、液漏れや破裂などのトラブルを引き起こすケースもあります。たいへん危険なので、使用期限は定期的にチェックするように心がけましょう。

期限切れの消火器を一般のゴミとして処分することはできません。買い替え時に店舗へと持ち込むか、専用のリサイクルシールを容器に貼り、指定窓口または指定引取場所で引き取ってもらうことが必要です。なお、2010年1月以降に製造された消火器は、リサイクルシール付きで販売されています。

詳しくは以下のページをご確認ください。
消火器の処分・リサイクル(一般社団法人 日本消火器工業会)

製品ごとに対応している火災のタイプも異なります。対応していない火災に消火グッズを使用すると、火災の悪化にもつながりかねません。容器などに記載されている用法をよく読んで、正しく使用してください。

消防職員を装った悪質な訪問販売に注意

このように便利な消火グッズですが、購入時の注意点もあります。自宅にいきなり現れて「消防署から来ました」という人には気をつけましょう。実は全国各地で、消防署の職員を装った悪質な訪問販売が発生しています。

これは言葉巧みに消火器の販売、点検、詰め替えなどを行い、高額な料金を請求するもの。会社やスーパー、学校、幼稚園といった消火器の設置されている対象を狙うのが一般的ですが、自宅での被害も報告されています。

そのため、消火グッズはネット通販で購入するのもひとつの手。詐欺のリスクを抑えながら、自分に合ったものをじっくりと選べます。ネット通販の場合、期限切れの消火器を店舗に持ち込むことはできませんが、上記で紹介したその他の手順での処分は可能です。

どれくらいの火災なら消火器で消せる?

炎が天井まで燃え移ると、消火器では消せないと言われています。
ただし、粉末タイプ消火器は、壁やカーテンの炎に使用しても粉が落ちてしまうため消化することはできません。
炎による火傷以外にも、煙やガスなどを吸い込むことで意識を失ってしまうこともありますので、無理をせず早めの避難を心がけてください。

火災の注意点や避難方法については、こちらの記事で詳しく解説をしています。


災害やちょっとした不注意で、命を危険にさらす火災。いちど出火したが最後、あっという間に燃え広がってしまう危険性は高いです。すばやく対処できるよう、家庭用の消火グッズを用意しておきましょう。

この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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