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地震で起こる火災。身を守るための避難や消火のポイント

消防庁の資料によると、平成30年には全国で3万7981件の出火がありました。火災は私たちにとって、とても身近な災害です。特に巨大地震のときは、大規模な火災が起こる可能性があります。地震で起こる火災に備えて、避難や消火のポイントを確認しましょう。

屋内の火災は煙がおそろしい

火災では、「煙」が原因で多くの方が亡くなります。煙が充満した部屋の中で、酸素が不足し不完全燃焼が起こると一酸化炭素などの有毒なガスが発生します。このガスを含んだ煙を吸い込んでしまうと、炎に巻き込まれなくても、数分のうちに亡くなってしまうことがあるからです。

そのため、屋内で火災が発生したときは、煙を吸わないように注意することが大切です。煙は上へ昇っていく性質があるので、タオルやハンカチで口をおおい、かがんで進むなどできるだけ体勢を低く保ちながら避難します。煙が充満して視界が悪いときは、壁づたいに出口へ向かいましょう。

また、床と壁の角、階段の段差の隅には、空気が残りやすくなっています。煙が充満しているときは、部屋の隅の空気を吸ってしのぎましょう。

地震時は同時多発的に火災が起こる

普段は火事で119番通報をすると、何台もの消防車がすぐにやってきます。しかし、巨大地震による火災では同じようにはいきません。同じ地域の中でいっせいに火災が発生するので、そのすべてに消防車が向かうことができないのです。

また、地震で倒壊した建物は、普段と比べて燃焼速度が速くなることもあると言われています。道をふさがれ閉じ込められた状態で、逃げ遅れてしまう可能性もあります。
初期消火も重要ですが、複数の箇所で火の手が上がったら早めに避難しましょう。

原因不明の火災旋風

市街地で大きな火災が起こると、炎をともなう竜巻状の巨大なつむじ風が発生することがあります。この火災旋風とよばれる猛烈な風が延焼を招き、とても大きな被害を引き起こします。
火災の被害が大きかった関東大震災では、人々が避難していた空き地を火災旋風が襲い、一カ所で3万8000人が亡くなりました。
火災旋風が発生する条件やメカニズムは、詳しく分かっていません。そのために具体的な対策もないのが現状です。
ただし、火災旋風は竜巻のように猛スピードで進むことはないと言われています。火災旋風が目視などで確認できた場合は、とにかく遠く、できれば風上方向へ逃げましょう。

壁やカーテンに燃え移ったら消火せず避難

火の手が上がるのを発見したら、大きくならないうちに初期消火を試みましょう。一般的な消火器の使い方は次の通りです。

  1. 火元を確認し、逃げ口を背に確認して立つ
  2. 消火器の上にある安全ピンを引き抜く
  3. ノズルを持って火元に向ける
  4. レバーを強く握り、火元の根本をめがけて手前からはくように放射する
消火器がない場合、むやみに水をかけるのは危険です。出火原因によっては水をかけると感電したり、より火が大きくなる恐れがあるからです。例えば、コンセントから出火した場合は、まずブレーカーを落としてから消火するようにしましょう。ガスコンロから出火した場合は、濡れたタオルで火元をおおうと安全に消火できます。

また、初期消火がうまく行かない場合は、身の安全を守るために避難します。避難するタイミングは、一般的には火が天上に燃え移ったらとされていますが、壁やカーテンに火が広がると家庭にある粉末消火器での消火は難しいです。
巨大地震で同時多発的に火の手が上がる危険があるときには、まわりの状況にも注意しつつ早めに避難しましょう。

この記事を書いた人

日本防災士会 監修

(監修者:東京支部 松井 正雄、東京支部 正谷 絵美)
こちらの記事は日本防災士会 監修の元 moshimo ストック編集部が作成をいたしました。

防災士の資格を持つみなさんは、正しい知識と技能を認められた防災のプロフェッショナルです。
防災力の向上のため幅広い活動を行っており、moshimo ストックでも安全で正確な情報を伝えるためご協力いただきました。
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