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防災頭巾 はどれくらい安全?安全な製品の選び方


地震、大雨、台風などいつ発生するか分からない災害に備えて、さまざまな防災グッズが発売されています。その中でも身近な防災グッズの一つに「防災頭巾」があります。
関東を中心とした幼稚園や小学校では必需品となっているのですが、その他の地域ではなじみが薄く知らない人もいるかもしれません。

災害発生時には、火災やガラス、看板や瓦などの落下物に注意し、頭を守りながらの避難が必要になってきます。そんなときに、頭を保護してくれるアイテムが防災頭巾。防災頭巾は、1970年ごろから防災グッズとして普及しています。
しかし、実際どのような状況で、どれくらいの安全性があるかまでは知らない方も多いかと思います。

「防災頭巾って本当に安全?」 
「防災頭巾って戦争時代のものじゃないの?」
「どんな機能があるの?どんな時に使うの?」
「ヘルメットとの違いは?」 
「種類が多くてどれを選べばいいのか困る」
「手作りしても大丈夫?」

という疑問を持つ方も多くいるはずです。今回は防災頭巾が役立つ状況、機能性や選び方について解説していきます。

防災頭巾の役割って?

文部科学省が2010年 にまとめた「地震防災研究を踏まえた退避行動等に関する作業部会報告書」では、地震発生時の行動について検証されており、初期の小さな揺れには「机の下などに身を隠したり、座布団や雑誌、ヘルメットなどで頭を保護する」など、頭の保護することの重要性が書かれています。


防災頭巾は、災害発生時に簡易的に頭を保護するための防具で、綿などの緩衝材を入れた布を2枚張り合わせた形状になっており、頭にかぶって使用します。

地震が起きたときに、窓ガラスが割れて飛んできたり、電球や本などが落ちてきたりすることもあります。防災頭巾は、このような落下物や飛んでくるものから頭や肩を保護 してくれる役割があります。
また、火災にも対応できるよう難燃性の繊維などで作られている製品も多くあり、髪の毛に火が燃え移ることを防いだり、火傷から頭部を守ることができます。

防災頭巾の安全性

防災頭巾の商品説明には「燃えにくい」「防炎」など書かれているものの、実際の性能やどの程度の落下物から頭を守れるかなど、よく分からない点も多いですよね。また、ヘルメットと違い耐用年数がないため、長い間使用しても性能が落ちないのかなどの情報も不明確です。

そこで、独立行政法人 国民生活センターが2010年に発表した資料「子ども用防災頭巾の安全性」での、防炎性能や耐衝撃性などのテスト結果を元に、防災頭巾を選ぶポイントをご紹介します。

テスト商品
防炎協会認定品も含めた市販の防災頭巾
実際に小学生が使用していた防災頭巾

テスト結果

■ 防炎性能について
市販の難燃性をうたっているも製品でも、(財)日本防炎協会の認定品以外のものは、燃焼実験で火が消えずに燃え続けてしまいました。

■ 経年劣化について
小学生が使用していた防災頭巾には、側地の傷みや、詰物の露出などの経年劣化が多く見られました。

新しい防災頭巾の洗濯(手洗い5回及び10回)した場合、認定品では防炎性能を維持されていましたが、未認定品は燃焼しやすくなっていました。
また、小学生が使用していた防災頭巾での燃焼実験では、認定品の場合には防火性能が維持されていました。

■ 衝撃吸収率について
防災頭巾を被せた人頭模型の上に約5kgのおもりを10cmの高さから落下させる衝撃吸収性能試験では、認定品は50%の衝撃吸収率だったのに対し、未認定品の中には40%以下のものもあり、ばらつきが見られました。
また、ウレタンのみの頭巾では衝撃吸収性能が極端に低いものが見られました。

ヘルメットとの違い

防災頭巾と防災ヘルメットの衝撃吸収性の測定基準の違いは以下のとおりとなっています。

■ 防災頭巾
(財)日本防炎協会の認証基準では、防災頭巾をかぶせた人頭模型に5kgのおもりを“10cm”の高さから落下させ 、加わった衝撃が7.4kN以下であることが基準となっています。

■ 防災用ヘルメット(飛来落下物用)
厚生労働省の国家検定では、ヘルメットをかぶせた人頭模型に5 kgのおもりを“1m”の高さから落下させ、加わった衝撃が4.9kN以下であることが基準となります。
※補足※
“10cm”上から物が落ちてくるということはあまりないと思いますので、少しわかりやすい例を挙げると、防災頭巾をかぶった頭の“1m”上から500gの物が落ちると、7.4kNの衝撃が加わります。
尖ったものでない限り命に直接影響が出ることは少ないかもしれませんが、子供の頭部に7.4kNの衝撃が加われば首などを怪我してしまう可能性はあります。

上記の基準から、防災頭巾は、地震の火災などで火の粉を防いだり、本などの軽量な落下物などから簡易的に頭を守ることができるものと考えておきましょう。防災用ヘルメットであれば避難時など、高い位置からの落下物などによる強い衝撃から頭を守ることができます。
その他の違いとしては、防災頭巾は置き場所を選ばず、よくいる場所に置いてすぐ使えるといったメリットもあるため、2つの違いを理解した上で選ぶと良いでしょう。
また、防災頭巾を手作りすることは、安全面で不安定な面もあるので、おすすめできません。

参考:「子ども用防災頭巾の安全性」

防災頭巾の選び方

■(財)日本防炎協会の認定品 を選ぶこと
防災頭巾の機能を確認する目安となるのが、(財)日本防炎協会が発行している認定証です。「燃えにくさ」と「耐衝撃性」についての実験・審査があり、その基準をクリアした製品のみが防炎製品として認定を受けることができます。認定品の防災頭巾には、画像のような防炎製品ラベルが付いているので、確認してみてください。

(出典:(財)日本防炎協会)

■ 構造や劣化しにくい素材を選ぶこと
使用しているうちに、防災頭巾の詰物がかたよらない構造になっていること、ウレタンのような劣化しやすい素材を使用していないことなど、素材や品質表示を確認して、手入れ方法なども確認しておきましょう。
座布団や背もたれにも兼用できるような、日常生活でも使うタイプの防災頭巾は、押しつぶされて詰め物がかたよったり中身が出てきたり、生地が傷む可能性もあるので、定期的に点検をおこなうことを習慣にしましょう。

■ 子供の頭にあった大きさを選ぶこと
大きすぎてブカブカなものでは、きちんと頭部を保護できない可能性もあります。個人差はありますが、子供用のサイズの目安としては以下のとおりとなりますので参考にしてみてください。

幼児~小学校低学年  縦40~44㎝、横26~30㎝程度
小学校高学年~中学生 縦42~46㎝、横28~32㎝程度
購入前に試着をしたり、大きさや適応年齢の目安などがきちんと表示された商品を購入すると良いでしょう。

頭を守るおすすめ防災グッズ

■ 防災頭巾「セーフティクッションES」
(財)日本防炎協会の認定品。耐熱耐火アルミ加工で火災の熱やガラスなどの飛散物から子供たちの大切な頭を守ることができます。幼児用~大人用までサイズも豊富で、肩まで防護する安心設計。

商品紹介ページはこちら



■ ファシルの防災ずきん
(財)日本防炎協会の認定品。洗濯性能、衝撃吸収、防炎性能試験すべてに合格。中綿が偏らない総キルティング仕上げになっており、安心の「6年間無償修理保証」付き。サイズも幼児用~高校生用まで豊富にあり、国内自社工場で1針1針職人による手作りの製品になります。

(出典:ファシル株式会社) 商品紹介ページはこちら



■ 防災用キャップ IZANO CAP
帽子の内側に耐衝撃プロテクターを装着。性能は(公財)日本防炎協会が定める防災頭巾の衝撃吸収性能基準の3倍以上の衝撃吸収力をもっています。帽子と肩かけには(公財)日本防炎協会の認定を取得した生地を使用。降り掛かる火の粉などの火だねに接しても容易に着火せず、着火しても自己消火性能により簡単に燃え広がることはありません。折りたたむと文庫本サイズまで小さくなるため、机の横や引き出しに収納可能。


商品紹介ページはこちら



■ 折り畳み式 タタメットズキン3
折りたたみ式ヘルメットと防災ずきんが一体化し両方の「いいとこどり」をした商品。ヘルメット部分は厚生労働省保護帽規格「飛来・落下物用」の国家検定に合格。防災頭巾部は(公財)日本防炎協会認定の防炎製品を素材として使用。操作も簡単で瞬時に立体化することができます。


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この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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