B!

エレベーターに閉じ込められたら? 知っておきたい急停止したときの対処法

いつ襲ってくるかわからない、エレベーターの急停止。地震などの災害時に閉じ込められてしまったら…と不安になる人も多いのではないでしょうか。

ですが、そんなときこそ落ち着いて正しい行動を取ることが大切です。今回はエレベーターに閉じ込められた際の対処法や注意点について紹介します。

エレベーターに閉じ込められたらどうする? 対処法と外部への連絡手段

さて、エレベーターに閉じ込められてしまった場合、どのように行動したらよいのでしょうか。まずはその対処法を順を追って説明しましょう。
  1. すべての階層ボタンを押す
    現在の日本のエレベーターには安全装置がつけられており、非常時には最寄りの階層へと自動的に停止する仕組みとなっています。エレベーターが急停止したまま動かなくなることは多くはありません。

    ですが、海外製や古いタイプのエレベーターの場合、その機能がついていないケースも。そのため、異常に気づいたら自分ですべての階のボタンを押しましょう。どこかの階層で停止できれば、エレベーターから降りられます。

  2. 非常用インターホンを使って外部に連絡する
    それでもエレベーターに閉じ込められてしまったら、操作盤にある非常用インターホンを使用し、外部と連絡を取りましょう。ビルの管理会社や警備室、エレベーターのメンテナンス会社などと繋がっているため、係員が出るまでボタンを押し続けます。応答があったら落ち着いて状況を伝え、救助をお願いしてください。

    お手持ちのスマホに電波が届いているなら、自ら通報するのもひとつの方法です。110や119、エレベーター内のラベルに記載されている会社の電話番号などに電話をかけ、状況を説明しましょう。非常用インターホンにつながらなかった場合には、この方法を取ってください。

  3. 非常用収納ボックスが設置されているか確認する
    最近では災害時の備えとして、エレベーター内に非常用品の収納ボックスが設置されていることもあります。中には食料や水、簡易トイレなどが入っているため、収納ボックスの有無は必ず確認しましょう。壁沿いやコーナーに用意されていることが多くあります。

  4. 落ち着いてじっと助けを待つ
    エレベーターの中は密閉状態に見えますが、実はしっかりと通気性があるため、窒息の心配はありません。ですが、不安や緊張による疲労は蓄積していきます。長時間にわたって救助を待つことになるかもしれませんので、立ちっぱなしではなく床に寝転ぶなど、体力を温存してじっと救助を待ちましょう。

急停止時にやってはいけない「NG行動」は?

また、エレベーターに閉じ込められたときの「NG行動」もあります。

第一に、扉を無理やりこじ開けようとするのはやめてください。エレベーターの「カゴ」の外は、ロープや重りによってバランスを保っているものの、上から下まで空洞になっています。万が一扉を開けられたとしても、そこから転落する危険性はゼロではありません。

それと同様、映画のようにエレベーターの天井を開けて脱出しようとするのもNGです。そもそも頑丈な鍵がかかっており、内側から開けることはできません。エレベーター内で暴れたり、扉を激しく叩いたりする行為も、体力を消耗してしまうので控えましょう。怪我の原因にもなりかねません。

落下しないか不安……。エレベーターの安全対策

エレベーターに閉じ込められたとき、頭をよぎる「ロープが切れて落ちるんじゃ…」という悪い予感。そんな事態を引き起こさないために、日本のエレベーターには何重もの安全対策が施されています。

たとえば、エレベーターのカゴは3本以上のロープに吊り下げられていますが、仮にそのうち2本が切れても、残りの1本だけで支えられるように設計されています。万が一最後の1本が切れたとしても、今度は「非常止め装置」が作動し、ブレーキをかけて落下を防止。それでも転落した場合に備えて、底部には「衝撃緩衝装置」も取りつけられています。

対策に対策を重ねて設計されているので、多くの場合は無理に脱出しようとせず、救助を待つほうが安全なのです。

日頃からエレベーターを使わないのもひとつの手!

このようにリスク管理のしっかりされているエレベーターですが、それでも閉じ込められないに越したことはありません。アクシデントを避けるべく、日頃からエレベーターの利用を控えるのもひとつの方法です。

もちろん、マンションの高層階に住んでいる人や、足腰の悪い人、会社のフロア移動といった、どうしてもエレベーターの必要な場面はあります。ですが、短距離の移動なら階段を使うなど、ちょっとした習慣を変えることは難しくないのではないでしょうか。

災害や故障など、予期せず起こるエレベーターの急停止。しっかりと対処法を頭に入れておき、落ち着いた対応を心がけてくださいね。

この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
moshimo ストック 編集部の記事一覧

公式SNSアカウントをフォローして、最新記事をチェックしよう

twitter
facebook

この記事をシェア

B!

詳しく見る