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もしも被災してしまったら。生活再建に向けて受けられる支援を確認しよう
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もしも被災してしまったら。生活再建に向けて受けられる支援を確認しよう
公開日: 2020/02/11
更新日: 2020/03/02
災害で自宅に住むことが難しくなった被災者は、生活再建へ向けたさまざまな支援を受けることができます。ただし、公的な支援だけで被害がすべてまかなえるとは限りません。いざという時のために、保険などの備えも検討しておきましょう。
もくじ
り災証明書ってどんなもの?
り災証明書を受け取る
被災者生活再建支援金を受け取る
保険の加入を検討してみよう
り災証明書ってどんなもの?
被災後に、行政の支援を受けたり、義援金を受け取ったり、保険金を請求するためには、「り災証明書」が必要になります。
り災証明書は、各市区町村が被災者の申請によって、住んでいた家屋の被害状況を調査し、その被害状況を認定して、証明するものです。
申請をすると、市区町村の職員が住居の調査にやってきます。そして被害を建物の外から判断して、全壊や大規模半壊などの認定します。被災者は、認定後に交付されるり災証明書を元に、被害の度合いに応じた支援を受けることができるのです。
り災証明書の提出で受けることができる支援には次のようなものがあります。
-公的支援-
[税金、保険料の減免]
被害のあった家屋の固定資産税や国民健康保険料の支払いが、一時的に減額されたり免除される可能性があります。
[支援金、義援金の支給]
被害程度や世帯人数、所得などに応じて、被災者生活再建支援金や義援金の支給を受けることができます
[仮設住宅への入居、住宅の応急修理]
仮設住宅や公営住宅への入居が優先的に認めらます。また、住居が全壊したり半壊した場合に修理費用の一部を、国と自治体が負担してくれる、住宅応急修理制度を利用することができます。
[融資を受けることができる]
災害援護資金などを利用することができます。災害援護資金は、自治体から無利息または低金利で借り入れができる資金です。
-民間支援-
[保険金の支給]
保険に加入している場合は、保険金を受け取ることができます。
他にも、住宅ローンや公共料金などで減免される場合もあります。もしも被害にあってしまった場合は、り災証明書を申請してみましょう。
り災証明書を受け取る
申請書はり災証明書を発行している自治体でもらうことができます。申請の際には身分を証明する書類や、被害状況の分かる写真または修繕見積書などの書類が必要になることがあります。自宅のある自治体では、どのような書類が申請に必要か、あらかじめ確認しておくと安心です。
申請期間は、自治体によって異なりますが、災害から1カ月〜6カ月の期限で決められていることが多いです。申請期間に間に合うように、早めに申請をしましょう。
また、公的支援金の申請にも期限がありますので、り災証明書が交付されたら、こちらも早めに申請するようにしましょう。
大規模な災害時には、調査がくるまでに時間がかかることもあります。家を片付ける前に、被害状況を写真や動画で撮影しておくと正しい認定を受けやすくなるため、記録を残しておくのがおすすめです。
各自治体により違いがあるため、事前の確認をおすすめしますが、下記のポイントに気をつけてなるべく多くの写真を残しておきましょう。
建物の全景の写真
可能であれば、建物の4面を撮影。
被害箇所を撮る
被害箇所ごとに遠景と近景の両方を撮影。
(浸水被害の場合には、メジャーと一緒に撮影して深さが分かるように撮影をしましょう。)
なお、り災証明書発行のための調査は2回申請することができます。1回目の調査に不服があった場合は、再調査を依頼することもできます。
り災証明書の詳しい説明は、こちらのページで紹介をしていますので参考にしてみてください。
り災証明書と申請のための写真撮影のポイント
被災者生活再建支援金を受け取る
地震や風水害で住宅が被害を受けた場合は、その程度によって「被災者生活再建支援金」を支給してもらうことができます。
被災者生活再建支援金は、全都道府県が互いに助け合うために出し合っている基金を活用して支給されるものです。
この支援金では、住宅の被害程度によって支給される「基礎支援金」と、住宅の再建方法によって支給される「加算支援金」の合計金額を受け取ることができます。
支援額は下記のように分かれています。
[基礎支援金]
全壊=100万円
解体 or 長期避難=100万円
大規模半壊=50万円
[加算支援金]
新しい住宅の建設・購入=200万円
元の住宅の補修=100万円
新しい物件の賃借=50万円
例えば、被災した住宅を解体して新しく建てた場合は、基礎支援金の100万円と加算支援金の200万円を合計して、300万円を受け取れる仕組みです。
被災者生活再建支援金を支給してもらうためには、り災証明書や住民票、住宅購入の契約書などが必要になります。その他、制度を利用するにあたり対象要件などが決められていますので、詳細は内閣府の防災情報ページなどから確認しておくとよいでしょう。
保険の加入を検討してみよう
災害で建物や家財が被害にあったとき、保険に入っていれば補償を受けることができます。
地震保険は、民間の保険会社と政府が共同で運営する半公的保険です。地震だけでなく、津波や噴火も補償の対象となります。保険金の支払いが早いので、生活再建には心強い支えです。
この地震保険は単独での加入は出来ず、火災保険とセットで加入することが条件となっています。火災保険は保険会社によって様々なものが用意されていますので、比較して自分に合うものを検討しましょう。
また、火災保険には風災や水災、大雪被害や盗難への補償がついているものもありますので、加入の際に補償内容を確かめておきましょう。
なお、大きな災害が起こると、保険金をだましとろうとしたり、被害の無料診断といいながら高額な代金を請求する詐欺が横行します。保険金の請求方法や受取り方法については、これを機に確認しておきましょう。
この記事を書いた人
日本防災士会 監修
(監修者:東京支部 松井 正雄、東京支部 正谷 絵美)
こちらの記事は日本防災士会 監修の元 moshimo ストック編集部が作成をいたしました。
防災士の資格を持つみなさんは、正しい知識と技能を認められた防災のプロフェッショナルです。
防災力の向上のため幅広い活動を行っており、moshimo ストックでも安全で正確な情報を伝えるためご協力いただきました。
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