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冬場に増えるお風呂の事故。高齢者のヒートショックや、子どもが入浴中におぼれる事故に気をつけよう

家庭内の事故で意外に多いのは、お風呂場での事故。
お風呂場での転倒や、浴槽でおぼれる事故のほかにも、寒くなる冬にはヒートショックによる心筋梗塞や脳卒中がおこりやすくなります。
東京都23区でおきた入浴中の死亡事故数をみると、12 月から2月の冬季に年間の約半分が集中(※)していますので、寒くなる季節には一段と注意しましょう。

※出典:「東京都福祉保健局 東京都23区における入浴中の死亡者数の推移」より、2010~2019年の平均による

浴槽におぼれる事故

厚生労働省による2019年の人口動態統計によると、浴槽におぼれて死亡した人は5,690人、交通事故で死亡した4,279人よりも多くなっています。
世代別にみて高い割合となるのが、0~14歳の子ども 37.9%と、65歳以上の高齢者 34.3%となっています。入浴時に気をつけるポイントを確認してみましょう。

子どもの事故

小さな子どもの事故の場合、ほんの数分目を離しただけでおぼれてしまうことがあります。
とくに2歳ぐらいまでの子どもは頭が重く、浴槽をのぞき込んでバランスをくずしてしまうことが多くなりますので、短い時間でも目を離さないことが大切です。

意外な注意点として、10cmくらいの浅い水でも、子どもは顔に水がついた瞬間にパニックになって立ち上がれなくなり、おぼれてしまうことがあります。
また、子供はバシャバシャと音を立てず、静かにおぼれます。音がしないからといって安心しないようにしましょう。

小さな子どもの事故を防ぐためには、下記のことに注意しましょう
  • 親は子どもより先に入り、子どもの後に出ること。わずかな時間でも目を離さないこと。
  • 洗面器やバケツに少しの水も残さないこと。
  • なるべく浴槽の残り湯は抜いておくこと。また、鍵をかけたり、乳児用の柵をおいたりしてお風呂に近づけないようにすること。
また、お風呂の近くでおこりやすい事故として、洗濯機をのぞいておぼれてしまうことがあります。
洗濯機のまわりには、のぞき込める台となるものをおかないようにしましょう。

高齢者の事故

高齢者の場合には、足腰が弱いため滑りやすく、転倒して、浴槽内におぼれてしまうことがありますので、下の対策を行いましょう。
  • お風呂場には手すりをつける
  • 腰かけながら浴槽に出入りできるバスボードをそなえつける
  • 浴槽内に滑り止めマットをしく
また、入浴前には高齢の方から家族へ声をかけるようにし、家族はいつもより入浴時間が長い時には様子を見るようにしましょう。

冬場、高齢者に多くおきるヒートショック

お風呂場でおぼれる原因には、先ほど例にあげた転倒のほかに、ヒートショックによる心筋梗塞や脳卒中によって意識を失っておぼれてしまう事故も多くあります。
東京都健康長寿医療センター研究所の2011年の発表によると、入浴中にヒートショックによって急死した死亡者数は年間17,000人、そのうち高齢者は14,000人と推計しています。また、冬場は夏と比べて11倍もの事故が起こるとしています。

ヒートショックとは、温度の急激な変化によって心臓に負担がかかる現象のことです。
冬に入浴をする時には、寒い脱衣所で服を脱ぐことで血管が収縮し血圧が上がります。また、浴槽につかるとこんどは血管が広がって血圧が下がります。その後また脱衣所に戻るなどして、急激に血圧が何度も変わることで心臓に負担をあたえ、心筋梗塞や脳卒中などにつながります。
ヒートショックはお風呂だけでなく、寒いトイレなどでもおきることがあります。また、高齢者以外にもおきますので、脳出血や脳梗塞、心臓や血圧の病気、糖尿病などの持病のある方は十分に注意をしましょう。

ヒートショックを防ぐポイント

ヒートショックは急激な温度差でおきるため、まずは浴室や脱衣所を温め、寒暖差をなるべく小さくすることが大切です。
高齢者などヒートショックによるリスクが高い人がお風呂に入る場合には、下の点に注意をしましょう。

お風呂の対策

  • 浴室を温めておく。お湯をはるときにふたを開けておいたり、他の人が入ったりした直後に入るようにする。
  • 脱衣所も暖房器具を使って温める。
  • お湯の温度は高くしすぎず、41度以下にする。
  • 入浴前、入浴後に水分をとる。
  • 入浴前に家族ひと声かけ、入浴時間がいつもより長いと感じたら家族が声をかける。
  • いきなり浴槽につからず、心臓から遠い手足からかけ湯をして体をならす。
  • 長湯をせず、お湯につかるのは10分以内とする。
  • 浴槽から出るときはゆっくりと立ち上がる
そのほか、食事をしたり、薬を飲んだりした直後、お酒を飲んだ後はヒートショックの危険が高まります。食事や薬を飲んだ後は1時間ほど開け、お酒はなるべく入浴後に飲むようにしましょう。

トイレの対策

トイレもヒートショックがおきやすい場所となるため、下記の対策を行いましょう。
  • 暖房便座をつける。もしくは便座カバーをつける。
  • トイレにいくときは、上着を1枚はおったり、スリッパをはいたりして防寒対策をする。
  • 血圧が上がらないよう、なるべく“いきまない”ようにする。
トイレや廊下は家の中で冷えやすい場所となりますので、できれば窓を2重窓や、断熱効果のあるサッシにできると安心です。


お風呂場は家庭内でとくに事故が多い場所となります。注意するポイントに気をつけて、1日の疲れをとり、リラックスできる場所にしましょう。

この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
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