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うちの子もなれる?人命救助をサポートする災害救助犬

思いがけない自然災害に襲われたときに、人命救助をサポートしてくれる災害救助犬。どんな犬が災害救助犬として活躍しているのでしょうか。災害救助犬の特徴を見てみましょう。

災害救助犬とは

災害救助犬とは、地震や土砂崩れなどで、倒壊した家屋や土砂の中に閉じ込められたり、山歩きで行方不明になった人を見つけ出すことができる犬のことです。
人を探す、という点では警察犬に近いイメージがあるかもしれません。しかし、警察犬が足跡などの固定臭や、持ち物などの原臭を追って人を探すのに対して、災害救助犬は空気中に漂っている浮遊臭から人を探します。要救助者の呼吸やストレス臭などを感知することができるので、声は出せないけれど呼吸をしている要救助者を、元の臭いが無くても捜索することができるのです。また、川などを渡ると警察犬は特定の臭いを追えなくなりますが、災害救助犬は風下であれば臭いを辿ることができます。

日本では公的機関に所属している災害救助犬はほとんどいません。消防機関では災害救助犬を独自に育成せず、民間の災害救助犬関連団体と災害応援協定を結んでいて、いざというときに、優れた災害救助犬を現場に向かわせることができる体制をとっています。

災害現場での活動内容

大規模地震などの倒壊家屋による捜索では、災害救助犬3頭、指導者3名、隊長1名が1チームとなって出動します。3頭のうち1~2頭が捜索をし、残った1頭は待機します。犬の作業集中持続力は15~20分程度で、夏場は10分程度で交代しながら捜索をしていきます。3頭が交代で捜索することで4時間程度の捜索を続けることができます。

捜索中に1頭が行方不明者発見の反応を示した場合に、同じ場所を2頭目に確認させます。2頭目が反応しない場合は3頭目に確認させて、2頭が同じ場所で反応を示した場合は、その場所に行方不明者・要救助者がいると判断し、消防や警察、自衛隊など救助実施実働部隊に知らせます。

こんな犬が災害救助犬に向いています

災害救助犬には犬種の制限はありません。一般的には狩猟本能のある犬が向いていると言われており、シェパード、ラブラドール、ゴールデン、ボーダーコリーが多く活動していますが、ダックスフントやウェルシュコーギーなどの小型犬、柴犬などの日本犬も活躍しています。

災害救助犬に向いている犬の性格としては下記のようなものがあげられます。

  • 人や他の動物に対して攻撃性がないこと
  • 臭覚が優れていて、動作が機敏であること
  • 捜索に対して強い意欲があること
  • 集中力と忍耐力があること
  • 体力があり持続力があること
  • 突然の物音や出来事に怖がらないこと
  • 高い場所や暗い場所を怖がらないこと


災害救助犬の助けが必要になるのは、家屋が倒壊しているようなところや山岳地域など足場が悪いところになります。さらに、レスキュー活動をする人、火災後の煙と臭い、消防車や救急車のサイレン、ヘリコプターの騒音などで現場は混乱しています。その中でも災害救助犬は集中して要救助者を捜索しなければならないため、困難に直面してもあきらめない勇猛果敢な犬でなければなりません。

災害救助犬になろう

災害救助犬になるためには、認定試験を受けて合格することが必要です。認定試験に合格するためには犬が若いうちから訓練を始めるのがいいでしょう。
まずは意欲付けといって、ボールを使い、じゃれ遊びをさせて引っ張り合いっこなどのボール遊びが好きな子に育てます。次にボールを使って、座れ、伏せ、待て、来い、などの服従訓練を行います。

ある程度服従訓練ができるようになったら、並行して捜索訓練も行っていきます。飼い主がその場で、犬をじらして、犬が吠えたらボールを使って遊ぶ。次は少し離れてしゃがみ、その次はさらに離れる。このように徐々に距離をとっていき、犬と飼い主でかくれんぼ遊びができるようにしていきます。ある程度できるようになったら、他の人とのかくれんぼ遊びに慣れさせていきます。これが要救助者を探す行動に繋がっていきます。

訓練を開始してから認定試験に合格するまでの期間は、犬の資質や訓練の方法にもよりますが、早くても1年はかかると言われています。また、認定試験合格後も出動に備えて実践的な訓練を繰り返していきます。

認定試験の合格犬を対象に、実際の災害現場に近い瓦礫や山野で実働認定審査会を行い、現場でもしっかり仕事ができると判断されると「実働認定犬」の資格をもらうことができます。
資格を得た犬と指導者は実働チームとして協会に登録して、いざというときの出動に備えて捜索活動のレベルを維持向上するために訓練を続けていきます。
ビル解体現場を借りるなどして捜索訓練場所を変えたり、遭難者役も年代や性別を変えながら、色々な経験を積んでいきます。

近年では、災害救助犬の必要性も高まり、消防などの救助実施実働機関との連携訓練が活発に行われるようになり、連携活動技術や関係構築なども進んでいます。

災害救助犬になるまでには、たくさんの訓練を行い、災害救助犬として認められた後も、いつ起こるか分からない災害に備えて、日々訓練しています。

この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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