雷は、高いところや高く突き出たものを通って落ちる傾向がありますが、グランドやゴルフ場などの開けた場所や、山頂や尾根など標高の高いところでは、人に落雷しやすくなります。雷鳴が聞こえたり、雷雲が近づいているときは速やかに安全な場所に避難しましょう。光ってからゴロゴロ鳴る間隔が長い場合も安全とは言えません。雷雲の下であれば、いつどこに落雷してもおかしくない状態です。
[安全な場所]
鉄筋コンクリート 建築や、屋根のある車、バス、列車の中は比較的安全です。雷が落ちても電機は外側を通って地面に逃げるからです。ただし、車内などでは、金属部分には絶対触らず、なるべく中心部に身を寄せるようにしましょう。建物内では、電気器具や天井、壁から1m以上離れることができればより安全度が高まります。
[危険な場所]
反対に、高い木の近くはとても危険です。最低でも木の幹、枝、葉から2m以上離れましょう。雷の電気は外壁を伝うので、建物の軒下での雨宿りも危険です。
また、雷の時に傘をさしたり、ゴルフクラブや釣竿を高く振りかざすのはやめましょう自分自身が避雷針になり、雷を呼び寄せるきっかけになってしまいます。
近くに安全な場所がない場合は、電柱、煙突などの頂点を45度の角度にみる範囲で4m以上離れた「保護範囲」に退避しましょう。
姿勢を低く、持ち物は体より高くつきださないようにじっとします。雷がおさまって20分以上たってから建物内などさらに安全な場所に移動しましょう。
できるだけ低い姿勢になることが大切ですが、座ったり、寝転んだりするのは地面と接地面積が大きくなるので危険です。落雷地点の近くでは、地面に触れている体にしびれ、痛み、やけどなどが発生して、歩行困難になる可能性もあります。
また、登山やハイキング中など完全に開けた場所で雷雲に遭遇してしまったら、とっさに身を守る「雷しゃがみ」というポーズをとりましょう。数人いる場合は、お互いに30m以上離れましょう。
[雷しゃがみ]
- できるだけ姿勢を低くして、頭下にする。
- 両手で耳をふさぐ
- 足のかかとどうしを合わせる
- つま先で立つ(かかとを地面から浮かせる)
両足のかかとを合わせる理由は、雷の電気が足から侵入しても、片足から反対側の足へ電気を流し、上半身まで電気が流れてこないようにするためです。
つま先で立つ理由は地面との接点を可能な限り小さくし、電気の侵入を最小にするためです。