編集部 –
コンタクトレンズを備えるコツについて教えてください。
シード –
みなさん洗面台の棚などにしまっていることが多いかと思うのですが、いざ避難をするときには慌ててしまって、コンタクトレンズやケア用品を持ち出すことまで気が回らないかと思いますので、あらかじめ非常用持ち出し袋に入れておいてもらえればと思います。
編集部 –
おっしゃる通り、いざ災害があった時には気が回らないかと思いますし、津波の危険がある地域では、一刻一秒を争っての避難が必要となります。
非常用持ち出し袋に必要なものはまとめていれておき、その他の貴重品なども1か所にまとめておくのがおすすめですね。
シード –
また、コンタクトレンズと一緒に眼鏡も非常用持ち出し袋へ用意しておきたいです。災害時には断水をして水が使えなくなることがあります。手が洗えない状況でコンタクトレンズの着脱をすると雑菌が付着して目の病気につながります。コンタクトレンズは誤った使い方で不具合が生じれば人体へのリスクが比較的高いものに該当しますので、不衛生な状態では使用しないようお願いいたします。
衛生面で様々なことが危惧される避難生活には、meruru(メルル)という商品がおすすめです。指先をレンズに触れずにコンタクトレンズの着脱をするための器具なのですが、使用後はmeruruをアルコールティッシュでふいてから完全に乾燥させれば、水が無い状況でも使用できます。なお、保湿成分等が入ったアルコールティッシュは使用できませんので、購入時に成分の確認をしてもらえればと思います。
円錐角膜や不正乱視、虹彩欠損といった、眼鏡では対応が難しくコンタクトレンズの使用が求められる眼の症状をお持ちの方はぜひご用意いただければと思います。
また、これは平時でも同じことが言えるのですが、コンタクトレンズは定められた期間より長く使わないようお願いします。2weekタイプのものは、たとえ1回しか使用していなくても、開封から2週間たった場合には利用できません。
みなさまの目の健康のために、使用上の注意は必ずお守りいただければと思います。
編集部 –
非常用持ち出し袋に入れておく場合ですが、入れ替えの時期はどうするのがよいでしょうか?
シード –
少し多めに買っておいて古いものから使っていく、ローリングストックという方法をおすすめします。
コンタクトレンズは購入した時点から1年以上は使用期限があります。3か月分くらいまとめて買われる方が多いかと思いますので、買い替えの時期に非常用持ち出し袋に入っているコンタクトレンズの期限をチェックして、期限が半年を切っているようでしたら、新しいものに入れ替えるのがよいのではないでしょうか。
他の非常用持ち出し袋の中身も3か月に一度、非常食の賞味期限などをチェックするとよいとされていますので、コンタクトレンズの購入するタイミングを非常用持ち出し袋の中身をチェックする機会にされてはいかがでしょうか?
編集部 –
非常用持ち出し袋の中身は、夏や冬など季節によって必要なものも変わってきますので、コンタクトレンズの買い替えのタイミングで、ぜひチェックをしていただければと思います。
コンタクトレンズや眼鏡は毎日つけるとても身近なものですが、灯台下暗しで案外見落としがちかもしれません。
災害時のいつもと違う環境でも安全に使えるように、しっかりと準備をしておきましょう。
株式会社シード
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