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雪崩がおきやすい場所や条件、雪崩から身を守る方法とは?スキーや登山の前に知っておこう
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雪崩がおきやすい場所や条件、雪崩から身を守る方法とは?スキーや登山の前に知っておこう
公開日: 2021/01/01
日本は世界の中でも有数の雪の多い国です。雪崩による災害は毎年発生しており、冬のスキー、春先の登山や山菜取りでの被害も多く発生しています。雪崩がおきやすい場所や条件を知って、安全に雪山を楽しむようにしましょう。
もくじ
雪崩の脅威
雪崩がおきやすい場所・前兆
雪崩がおきやすい条件
もしも雪崩にあったら?
雪崩の脅威
雪崩の強さは条件により変わってきますが、ときには鉄筋コンクリートの建物を押し倒すほどのエネルギーになることもあります。また、災害のおきる範囲も大きく、雪崩がおきた場所から2km先までとどいた例もあります。
雪崩には大きく表層雪崩と全層雪崩があり、それぞれおきる条件や前兆が違いますので、まずはこの2つの雪崩について知っておきましょう。
表層雪崩
表層雪崩は、先につもった古い雪の上に新しい雪がつもり、上の新しい雪の層が滑って落ちる雪崩で、そのスピードは時速100~200kmと非常に速く一瞬でせまってきます。
厳冬期となる1月~2月の気温が低く、雪が降り続く時期におこりやすくなります。
全層雪崩
全層雪崩は、古い雪と新しい雪がいっしょに、地面を削りながら崩れ落ちる雪崩で、時速40~80kmのスピードとなります。表層雪崩よりは遅いものの、自動車くらいのスピードで迫ってきます。
暖かくなり雪のとける春先におこりやすくなります。
雪崩がおきやすい場所・前兆
雪崩は、坂の角度が30~35度の場所でおきやすく、35~45度の場合が最も危険となります。55度以上となると雪はつもりにくいのですが、下にできる吹き溜まりに注意が必要です。
また、高い木が密に生えた場所ではおきにくいのですが、木がまばらな場所や、木の高さが低い、または草木しか無い場所ではおこりやすくなります。
その他、雪山に下のような前兆が見えた場合には気をつけましょう。
クラック(ひび割れ)
斜面にひっかいたような雪のさけ目がある。
雪しわ
雪にふやけた指先のような模様ができている。
雪庇(せっぴ)
山の尾根から雪が張りだして、ひさしのようになっている。
巻きだれ
雪崩予防のための柵から雪が張り出し、たれている。
吹き溜まり
風によって雪が一か所にたまっている。
スノーボール
ボールのような雪のかたまりが、斜面をころころと落ちてくる。
雪で平らになった斜面
草や木が埋もれてしまうほど雪がつもり、斜面が平らになっている。
雪崩がおきやすい条件
雪崩は2月が一番多く、続いて1月、3月に多くおきます。4月、5月は雪崩の発生件数は減りますが、登山や山菜取りに入った人の被害が多くなります。
また、雪の深さが150cmを超えると雪崩がおきることが多くなります。100cmを超えた場合には雪崩がおきると考えておきましょう。
特に下のようなときには雪崩の可能性が高くなります。表層雪崩も全層雪崩も、気温の変化が大きい時におこりやすいため、気温の変化にも気をつけましょう。
表層雪崩
気温が低く、雪が高くつもり、ふっている雪の量も多いとき。
すでにつもった雪の上に、短期間でたくさんの雪がふったとき。
0度以下の気温が続き、吹雪や強風があるとき。
雪庇や、吹き溜まりがみられるとき。
表層雪崩は前兆見つけるのが難しくなります。しかし、“比較的暖かく雪の少ない時期の後”に、“急に気温が低くなりたくさんの雪が降る”とおきる可能性が高まりますので、気温や雪の量に注意をしてください。
全層雪崩
春先や雨が降った後、フェーン現象などで気温が上がったとき。
雪しわ、クラック、こぶがみられるとき。
雪庇や、樹木の雪が落ち、つもった雪の量が急に増えたとき。
気温が急に上がり雪がとけ、つもった雪が急激に減った場合には、全層雪崩がおきる可能性が高まります。
もしも雪崩にあったら?
雪崩があったときは下記の行動で雪崩から逃れ、雪崩に巻き込まれても身を守れるようにしましょう。
周りの人が巻き込まれないよう知らせる。
雪崩と同じ方向に逃げず、雪崩の端へむかって逃げる。
荷物をすて、なるべく身軽になって逃げる。
雪の中を泳いで浮き上がるようにする。
雪が止まりそうになったとき、雪の中で呼吸ができるように、手で口の前に空間を作る。
雪に埋まってしまった場合、雪の上を歩いている人の声が聞こえたら、大声で助けを呼ぶ。
その他、近くで雪崩にあった人を助ける方法や、雪崩に関するもっと詳しい情報はこちらの資料にまとめられていますので、参考にしてみてください。
全国地すべりがけ崩れ対策協議会 雪崩対応安全ガイドブック
雪山ではあまり無理をせず、安全を第一に考えることが大切です。
注意するポイントや、雪崩にあったときの行動をしっかりと知り、危険を避けながら雪山を楽しむようにしましょう。
この記事を書いた人
moshimo ストック 編集部
防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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