火を使わずに作れる非常食レシピ。トスカーナの郷土料理パンツァネッラ
災害時に電気やガスが止まってしまった場合でも、火を使わずに切って混ぜるだけで作れる非常食レシピをご紹介します。
パンツァネッラというイタリア トスカーナ地方の郷土料理で、固く乾燥してしまったパンを再利用した、パンのサラダのような料理です。今回は、災害時を想定して保存のききやすい食材で作れるようアレンジをしています。
夏の暑くてガスコンロを使いたくないときにも簡単に作れ、さっぱりと食べられる料理となっています。記事の最後には平常時につくるための本格的なレシピものせましたので、ぜひ試してみてください。
そろえる食材
[2~3人分]
- パン 2枚
- ツナの缶詰 1缶 (約140g)
- プロセスチーズ 2個 (なくても可)
- 玉ねぎ 1/6個 (約50g)
- 塩 1つまみ (3本の指でつまむくらい。約 1g)
- 酢 小さじ1.5 (約 7.5g)
- 水 大さじ1.5 (約 23g)
- さとう 1つまみ (酢のつんとした感じが苦手な方)
- オリーブオイル 大さじ1.5 (約 18g)
※出来上がり写真にはイタリアンパセリをかけていますが、震災時には手に入らないと思いますので、レシピからは除いています。
ポイント
- パンはフランスパンのような、きめの粗いものの方がおいしくできます。
- パンが乾燥してかみ切れないほど固くなっていても大丈夫です。
- チーズはどんな種類でもかまいません。(入れなくてもおいしくできます。)
- お酢は米酢で大丈夫です。白ワインビネガーやリンゴ酢などお好みでお使いください。
作り方
- パンを2~3cm角に切りそろえます。
もし、きめの粗いパンが乾燥して固くなっていれば、しっかり水につけて戻した後、水を絞ってください。角型食パンのような、きめの細かいパンが固くなっている場合は絞れませんので、さっと水をかけるくらいにして戻しましょう。
- 玉ねぎを繊維と垂直方向に、薄く1-2mmにスライスします。
- チーズを1cm角に切りそろえます。
- ツナの缶詰の水気を軽く切ります。完全に水気を切らず、少し残っているくらいで大丈夫です。
ブロックタイプのものを使う場合には、食べやすいよう少し崩してください。
- 酢、水、塩を混ぜ、塩を溶かします。酢のつんとした感じが苦手な方は、ここで砂糖を一つまみ加えると和らぎます。
- 「1~4」の切りそろえた食材に、「5」を回しかけ全体を混ぜ合わせます。最後にオリーブオイルをかけて完成です。
平常時には、本格的なレシピで
紹介したレシピは、災害時でも保存がききやすい食材を選んでいますが、平常時は下の食材のなかから好きなものを入れて楽しんでみてください。
ハムやオリーブの実などを入れると、食事だけでなくお酒のおつまみにもピッタリです。
- フルーツトマト 2個、もしくは プチトマト 6個(約120-150g)
- きゅうり 1/2~1本
- ハム(モルタデッラなど、ソフトタイプ) 2枚ほど
- オリーブの実 8個、もしくはケイパー 適量
- バジル、または イタリアンパセリ 適量
ポイント
- パンツァネッラには、トマトを入れるのが定番となっていますのでおすすめです。
- きゅうりを入れる場合は、皮を2/3程むいて、3~4mm程度にスライスします。きゅうりを入れた分味が薄まりますので、塩を少々(きゅうり1/2に対し、2本の指でつまむくらい)足してください。
- お酢の分量の半分をレモン汁にすると、つんとした感じが抜け、さわやかな風味になります。
火を使わずに切って混ぜるだけのレシピは、平常時の料理をするのが大変な時にも役に立ちます。非常時になって困らないように、日頃から試して自分好みの味を見つけてみてください。
この記事を書いた人
moshimo ストック 編集部
防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
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