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住民とともに地域を守る!東京都練馬区の防災・減災の取り組み。

東京都練馬区では、住民一人ひとりが防災についての知識を持ち、防災意識を高めることが、災害時の被害の減少につながると考えています。

練馬区の取組のひとつ「ねりま防災カレッジ事業」は、地震をはじめとする防災に対する意識の向上を図り、地域において活動する人材を育成するため、「防災学習センター」を拠点として実施しています。
防災学習センターでは、防災に関心をもっていただくために、ねりま防災カレッジのカリキュラムの実施や防災に関する展示や相談等を行っています。防災講話や防災クイズでの学習、VR地震体験や初期消火、応急救護などの各種防災体験ができます。
また、災害時に地域で救出や救護を行ったり、避難拠点(避難所)の運営を行ったりする区民防災組織の活動が活発なのも練馬区の特徴です。
自分自身や家族を守るための“自助”から、災害が起きた時に協力して地域を守る“共助”まで、地域の防災リーダーを育て、区民とともに災害から地域を守る、練馬区の取り組みをご紹介します。

正しい知識を身につけよう – 防災パンフレット・リーフレットの紹介

(提供:練馬区)

防災パンフレット・リーフレットは、他の地域に住む方にも役に立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

防災の手引

日頃からの備え、災害直後に身を守る方法、被災後の生活、生活再建のための支援を受ける方法などについて紹介しています。

練馬区 冊子「防災の手引」の紹介

食と防災

災害時に電気・ガス・水道が停止した場合でも、家にある食材を使って食事するための工夫を紹介。食材、水、熱源、あると役立つ備蓄品や、ご飯の炊き方などの調理の仕方、災害時に使えるレシピが掲載されています。

練馬区 冊子『食と防災』の紹介

ねりまっ子防災ノート

防災学習センターで実施した小学生カリキュラムで使用したテキスト。クイズを通じて防災知識や自分の身を守る技術などを、楽しく学ぶことができます。

練馬区 ねりま防災カレッジ事業とは
(ページ内「小学生向けカリキュラム」)

女性防災リーダー育成講座リーフレット

女性目線で考えた無理なく始められる防災の知恵の紹介。日頃からの準備を行う「防災のススメ」、被災時に気になる「トイレと防犯」と「被災生活」の3つに分けて詳しく紹介されています。

練馬区 ねりま防災カレッジ事業とは
(ページ内「女性防災リーダー育成講座のリーフレットを発行しました」)

災害から自分と家族を守る - ねりま防災カレッジ

(提供:練馬区)

ねりま防災カレッジは、首都直下地震や、集中豪雨などの都市型災害等による被害を少なくするため、住民一人ひとりが正しい防災知識を持ち、実際に行動をおこしてもらうための取組です。

また、基本的な知識から一歩踏み出し、家族構成や職場環境に対応するための専門カリキュラムも行っています。

専門カリキュラム

  • 中高層住宅向け防災講習会
  • 食と防災
  • 事業所向け防災講習会
  • 女性防災リーダー育成講座
  • 乳幼児の保護者向け防災講習会
そのほか、区民防災組織における活動のレベルアップを図る区民防災組織向けカリキュラムや、区民防災組織同士の交流や連携を行う情報交換、活動の場などを設けています。

このように、自分自身や家族を守るための“自助”から、災害が起きた時に協力して地域を守る“共助”まで、実践できるようにするための学びの場が、ねりま防災カレッジです。

防災学習センターの「防災学習コースメニュー」

防災学習センターでは、区民が防災について気軽に学べるように、防災に関する講話や防災体験講座を実施しています。
防災イベントなどで定番の地震体験車(起震車)や、火事の時どのように避難するかを学ぶ煙ハウス体験、瓦礫の下敷きになった人の救出・救護体験、AED操作体験など、避難方法から他者の救護まで様々なメニューを体験できます。

学習メニュー(各20~30分)

  • 防災展示室案内
  • 防災に関する講話
  • 子ども向け防災クイズ
  • 災害シミュレーション(クロスロードゲーム、避難上運営ゲーム)
  • 防災DVDの視聴

体験メニュー(各30~50分)

  • 起震車による地震体験
  • 煙ハウス体験
  • 消火器体験
  • 応急手当体験(三角巾)
  • ロープワーク体験
  • 救出・救護体験
  • 車いす利用者の避難誘導体験
  • 担架搬送体験
  • AED操作体験
  • バーナー・発電機操作体験
  • 仮設トイレの組立体験
  • D級ポンプ・スタンドパイプ操作体験
上記のメニューの中から、自分の学びたい内容を選びんで1~2時間程度で学習・体験を行います。
また、この防災学習コースメニューは、防災学習センターだけでなく、事業所や学校へ出向いての出前防災講座・授業としても行われています。

災害時に地域を守る - 区民防災組織

(提供:練馬区)

練馬区では、地震などによる火災の初期消火や救出、救護を行う「防災会」、小型の消防ポンプを使って消火活動を行う「市民消火隊」、災害時に被災した人々が集まる避難拠点の運営を行う「避難拠点運営連絡会」などの活動が活発に行われています。

このような区民防災組織の活動内容から、防災会の訓練内容と、避難拠点運営連絡会の活動をご紹介します。

防災会

練馬区には300以上もの防災会があり、災害時には火災の初期消火、救出や救護、安否確認、避難誘導、徒歩帰宅者の支援など幅広い活動を行います。

災害時に備え、防災会が行っている訓練の一例をご紹介します。

地域やマンションでの安否確認

住民に安否確認するためのマグネットを玄関扉に貼りだしてもらい、ブロックごとに安否確認マグネットの確認を行い、結果を災害対策本部に報告する訓練を行う。

避難行動要支援者の搬送

高齢者、要介護者、重度の障害者など自力で避難ができない方の自宅を実際に訪問し、安否確認を実施。レスキューカーに乗せて避難拠点まで搬送し、安否確認の流れやレスキューカー使用時の注意点などの確認を行う。

防災マップの作成

浸水ハザードマップや土砂災害ハザードマップ、火災危険度、避難拠点、水害時の避難所、街頭消火器、資器材格納庫など、区の把握する情報を反映した防災マップを、区の協力のもと作成。
まちあるきなどのワークショップを実施し、避難時に役立つ場所(コンビニ、オープンスペースなど)や、危険な場所(狭い道路や看板、ブロック塀など)を防災マップに掲載する。

その他、小型のポンプを使用しての消火訓練、心配蘇生法、AED 操作、止血法の訓練、救出や救護に使用する道具の整備などを行い、日々災害に備えています。

(提供:練馬区)

避難拠点運営連絡会

練馬区の避難拠点では、区職員、学校教職員、地域住民が協働して運営を行うことになっています。また地震などの大きな災害があった直後は、区の職員がすぐに避難拠点にたどり着けない場合もあり、集まった住民と区の職員が協力して、避難拠点を開設しなければいけないこともあります。そこで、災害直後の混乱時から避難拠点のスムーズな運営を行うために、地域住民を主体に組織されているのが避難拠点運営連絡会です。

避難拠点運営連絡会は、地域の町会・自治会、PTA、区災害ボランティア等、地域の住民から構成。平常時には、お互い面識を持ち、円滑なコミュニケーションが図れるよう、マニュアルの検討など様々な会議を行い、避難拠点ごとの特性に合わせた訓練を実施しています。
避難拠点運営連絡会の行っている訓練の一例をご紹介します。

様々な資器材の操作訓練

避難拠点のスタッフ全員が、資器材の操作ができることを目標に、区職員や学校教職員、地域住民の3者によって訓練内容を検討し、発電機や投光器(広範囲を照らすライト)の操作、マンホールトイレの組み立て、炊き出し用バーナーの操作訓練を行っています。

避難者が生活する空間での宿泊体験

地域に暮らす中学生、避難拠点運営連絡会、区職員、学校教職員が、実際に体育館に宿泊、炊き出しを行い、災害対策のシュミレーションゲームで訓練を行いました。
地域に暮らす中学生に避難拠点について知ってもらい、助けられる人から、助ける人への意識改革を図りました。

独自の避難拠点開設キットの作成・検証

練馬区では、避難拠点を開設するための手順(避難者の確認、必要備品の搬入、トイレ使用可否の確認など)をまとめた「避難拠点開設キット」を作成しています。1つの作業は1枚のアクションカードに書かれており、順に作業をこなしていくと、拠点の開設に至ることができます。
避難拠点独自に、カードに書かれた内容を1枚の用紙にまとめて、リーダーが全体の指示内容や流れをわかりやすいようにまとめたり、避難拠点の特性にあわせた項目の追加や、作業順の並べ替えなどを行っています。

医療救護所訓練と避難拠点開設訓練の同時開催

災害時の混乱を想定し、避難拠点のうち10校を医療救護所に指定しています。医療救護所には、練馬区医師会、歯科医師会、薬剤師会、柔道整復師会が派遣する医療救護班や事前に登録した看護師が集まり、主に負傷者のトリアージ(治療の優先度を判定すること)や軽症者の応急手当を行うこととしています。
毎年、これらの医療関係者や避難拠点運営連絡会とともに訓練を行い、発災に備えています。

大きな災害が起きた場合、交通や電気、ガス、水道などのインフラ停止や、同時多発的に起きるさまざまな問題に対応する必要があります。
実際に災害が起きてから想定外のことに気づき、大きな混乱が起きないよう、日々いろいろな訓練を行っています。

大切なペットと一緒に避難ができる、ペット同行避難の取り組み

過去の災害においては、ペットがいるために避難所に避難できず、火災や自宅の倒壊による二次災害にあったり、車の中で生活を続けたことにより「エコノミークラス症候群」で亡くなった事例などがありました。

こうした事態を防ぐために、災害時にはペットとの同行避難を勧めることとしています。各避難拠点では、人とペットは別の場所で生活するなどのルールを定め、ペットを受け入れます。ペット同行避難者全員で動物保護班を編成し、協力してペットの飼育・管理を行います。
また、練馬区獣医師会および協定薬品会社とは、被災ペットに関する相談への対応や動物病院で不足する薬品・器具等の調達について協定を結び、発災時に備えています。
避難拠点では、ペットが実際に参加するペット同行避難の訓練を行い、ペットの避難場所の確認などを行います。


このように練馬区では、災害時に区と住民がともにまちを守るためのいろいろな取組が行われています。
また、区民防災組織では、災害時には想定外のことが起きることを前提に、様々な可能性を考えた訓練を日々行っています。

自分自身や家族を守る防災に取組みたいと思っている方は防災パンフレットを参考に準備したり、防災組織に属している方は練馬区の様々な事例を参考にしてみてはいかがでしょうか?

ねりま防災カレッジ

防災会防災訓練事例集 (PDF)

避難拠点運営連絡会交流会

この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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