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缶詰でできる炊き込みご飯。固形燃料とアウトドア鍋で作ってみよう

災害で電気やガスが止まってしまったときに備えて、カセットコンロを備蓄しておくことがおすすめです。しかし、大きな災害で復旧の目処が見えない場合には、燃料の残りを気にしながら料理をする必要がありますね。

そこで試してほしいのがアウトドア用品の活用。アウトドア用の鍋は屋外で調理をすることを前提に考えられているため熱効率が高く、家庭で使う鍋よりも少ない燃料で料理をすることができます。
今回はカセットコンロを使わず、100円ショップで購入できる固形燃料と、メスティンというアルミの鍋を使ってご飯を炊いてみます。固形燃料を使ってご飯が炊ければ、ガスコンロでは別の料理を同時に作ることができるので、調理時間も節約できおすすめです。

もちろん白いご飯も炊くことが出来ますが、少し工夫して炊き込みご飯を作ってみましょう。
備蓄品のやきとりの缶詰と、冷蔵庫がなくても保存のきく根菜を使ったレシピです。アウトドア用の鍋がない場合でも、カセットコンロで作れる非常食レシピとなっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

アウトドア用の熱効率の良いアルミ鍋、メスティン

こちらはメスティンと言うアルミのお鍋です。四角くてお弁当箱のような可愛いデザインですね。
昔からあるアウトドアの定番アイテムなのですが、その可愛さと値段の手軽さから、最近また注目され人気のアイテムとなっています。

通常の家庭の鍋は厚みがあるため、固形燃料を使うとお鍋があたたまるだけで食材に火が通らず終わってしまいます。しかし、メスティンのようなアウトドア用のアルミ鍋は熱伝導率が高く、鍋の厚みが薄いため固形燃料のような小さな火力でもご飯を炊くことが出来るのです。
メスティンではないアウトドア用の鍋を使う場合には、なるべく厚みが薄いものを選んでみてください。

trangia(トランギア) メスティン レッドハンドル
その他に固形燃料と、固形燃料を使用するための台を用意しましょう。
固形燃料はアウトドア用のものでなくても、飲食店で小さな鍋を温めるときに使うもので大丈夫です。100円ショップやホームセンターなどで購入できますので探してみてください。
固形燃料をのせる台の底は熱が伝わりにくくなってますが、室内で使う場合には机に熱が伝わらないよう、必ずお皿を敷いて使いましょう。

ソト(SOTO) ミニ焚き火台 テトラ ST-941 ST-941

炊き込みご飯の材料(2-3人分)

それでは、やきとりの缶詰を使った、炊き込みご飯の作り方を紹介していきます。
材料は下記のものをご用意ください。

・米1合
・やきとり缶詰 塩味 2缶(1缶あたり、固形量55g・総量70g)
・人参 4cm (60g)
・ごぼう 20cm (50g)
・醤油 小さじ1 (5cc)
・水 160cc

お好みで
・塩 ひとつまみ (約1g 3本の指でつまみます)

今回、やきとりの缶詰を2缶を使用しましたが、1缶でも十分美味しく作れます。食べる量や備蓄品の残りよって調整をしてみてください。
また、人参やごぼうがない場合は、大根(5-6mmくらいの棒状)やレンコン(おうぎ形に薄くスライス)など、そのときにある野菜を使いましょう。

味を濃い目に作る場合や、しばらくたって冷めてから食べる場合には味を薄く感じますので、「お好みで」
に書かれた塩を追加してみてださい。
被災したときの片付けなどでたくさん汗を書いた場合には、濃いめの味付けでも良いかと思います。試しにつくって食べるのであれば、入れなくても良いと思います。

炊き始める前の準備

まず、お米を洗って、夏なら30分、冬なら1時間くらい水につけておきましょう。
お米を浸水させている間に、人参とごぼうを長さ5-6cm、細さ2-3mmのマッチ棒状に切っていきます。

水加減

メスティンで白いご飯を炊くときは、上の写真のように取っ手の金具の中心に水面がくるようにします。
今回は缶詰の汁と醤油の水分が入りますので、上の水位から大さじ2(30cc)の水を減らしましょう。メスティン以外の鍋を使う場合や、計量カップがある場合には160ccを測って入れてください。

★やきとり缶を1つだけ使う場合
缶詰の汁分を調整するため、上の説明より水を大さじ1杯(15cc)追加します。

なお、メスティン以外の鍋で白いご飯を炊くときはお米1合と同量180ccの水を入れます。蓋がぴったり閉まらない鍋や、柔らかめの炊きあがりが好みの場合には、お好みで2割程度(215cc)まで水を増やしましょう。

準備完了、炊飯開始です。

それでは、鍋の中に全ての材料を入れていきます。硬い根菜など火が通りにくいものを先に入れ、缶詰など火の通っているものは後で入れるようにします。
標準サイズのメスティンの場合、今回のレシピでちょうど一杯の容量になります。
それでは、台の上で固形燃料に火をつけて、鍋を載せましょう。
ここでひとつポイント、ご飯を炊いている途中に缶詰をメスティンの蓋の上にのせておくと、缶詰が温めることができ、燃料を節約しながら温かい食事ができます。
金属製のプリン型に少量の水を張り、蓋の上にのせると、細かく刻んだ野菜を少しだけ煮ることも出来ます。

炊き込みご飯の完成!

だいたい20分くらいで固形燃料の火が消えます。その後、蓋を開けずに15分蒸らすと炊きあがりです。
材料にはありませんが、今回は彩りに三つ葉の軸を、蓋の上のプリン型で火を通して添えました。

このように、アウトドアグッズを使って簡単にごはんを炊くことが出来ます。
お米と水が備蓄されていれば白いご飯を炊くことも出来ますし、今回のように缶詰や保存の効く根菜などを使えば、在宅避難時の食事にバリエーションを付けることが出来ます。

缶詰やレトルト食品が続くとどうしても飽きてしまいます。そのようなときに、備蓄品を少し工夫して料理ができると充実した食事となり、避難生活のなかで大きな活力となります。
実際の災害がおきた時に慌てないよう、ぜひ普段の生活で試していただき、ご家庭の味に調整をしてみてください。

この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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