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「温かくておいしい! スープからはじめる防災クッキング入門」参加レポート (1/3) -台風のあの日、何をしていましたか?

災害時でも日常と近いかたちで「心が元気になる食事」がとれるよう、どのような用意をしておけばよいのか?
辻直美さん×有賀薫さん×島影真奈美さんによる、「スープのある生活」と「災害に強いシンプルな暮らし」という2つの視点から伝えるトークイベントに参加してきました。

とても充実した内容の中から、moshimoストック編集部が特に気になったポイントをご紹介します。
もし、こちらの記事を読んで詳しい内容が気になった方は、
辻直美さん「レスキューナースが教えるプチプラ防災
有賀薫さん「朝10分でできる スープ弁当
こちらの本もぜひ読んでいただければと思います。

出演者紹介

国際災害レスキューナースとして25年にわたり、東日本大震災をはじめ国内外の被災地での救命活動にあたってきた辻直美さん。
レスキューの現場での過酷な経験をもとに、本当に役に立つ・実際にできるさまざまな防災方法を紹介されています。今回は被災したときの実際の食事や、避難時でもおいしく食べられる料理について教えていただきます。

2011年から8年間、約3000日にわたって毎朝スープを作り、日々を楽にする料理を配信しているスープ作家・有賀薫さん。
365日毎朝スープを作り続けるためには、やはり手軽に作れることもコツのひとつ。有賀さんの紹介されるレシピは、シンプルな食材と手順でつくれるものが多いのが魅力です。今回は被災時でも手軽に作れるスープを紹介していただきます。

そして、シニアカルチャーや介護など幅広い分野の書籍の編集・構成を手がける、フリーライター・老年学研究者の島影真奈美さんを、生徒&進行役としてお伝えしています。

(以下、敬称略とさせていただきます。)

2019年の台風19号のときはどうしていましたか?

島影:2019年の台風19号のときには、スーパーの棚から商品がなくなってしまい、とても不安になってしまいました。

有賀:ちょうど本の撮影で2日で60品のスープを作った後で、さんざんスープを作った後でもういいかな…という気分でしたが、やっぱり温かいものがすぐ食べられると安心と思い、家でまたスープを作っていました。
あと、いつもはペットボトルに水の買い置きをしているのですが、その日はたまたま無くて、家にある鍋に水をためてみたところ全部で50リットルくらいありました。これは私の家が特殊ですね…
水を貯めたことで気持ちが安心できて、それからスープを作り始めました。

島影:私も有賀さんが水をためているところを見て、ペットボトルの水を探すのをやめました!

有賀:やはり、商品が無くなっているのを見ると、余計に探してしまうのではないでしょうか?

島影:不安でなぜ物を探しているのか、目的が見えなくなってしまうと思います。

辻:水を何本買ったら満足。というのもわからなくなってしまいますよね。

島影:会場にいらっしゃっている方は、当日は何を食べていましたか?

会場の声:子供がいてお腹を好かせてしまうのが怖かったので、朝からご飯を何回も炊いておにぎりを作れるだけ作っていました。
あと、カレーだと飽きないかなと思い、一番大きい鍋で3日分くらい作っておきました。

有賀:たしかに twitter でフォローしてる方たちでも、おにぎりを作っている方はいました。すぐ食べられるという状態になっているのが安心なのかな?と思います。

島影:おにぎりはそのまま食べてもいいし、持って出ることもできるし、冷えても美味しいので、いろいろな選択ができますね。あると心が安心します。

辻:作ってるときも安心しますよね。手を使って握るので「大丈夫、大丈夫」って感じがします。

有賀:さっきスーパーでどんどん買ってしまうという話がありましたけど、買うっていう行為だと安心感が得られない気がします。
でも、体を動かしておにぎりを握るとか、料理で何かを刻んでいると、気持ちが落ち着く効果はあるのではないでしょうか?

辻:たしかに、日常に戻ることで安心するということはあると思います。

島影:当日あせってしまった理由がわかった気がします…おにぎり作っておけばよかったんだ。
あと、わたしは外食が多いのですが、そういった人は家にどんな食材があるか把握していないのも不安に思ってしまうかもしれません。

どんな食材をストックしていますか?

島影:辻さんの「レスキューナースが教える プチプラ防災」をみると、どんなものを常備しているかが載っています。
ざく切りした白菜、キャベツ、チンゲンサイ、里芋、れんこんなどの野菜を下茹でしたものが冷凍庫に入ってるそうですね。

辻:はい、自然解凍したらそのまま食べられるようにストックしています。市販の冷凍野菜なども組み合わせるといいと思います。
出張が多いので、食べきることが出来ないようであれば冷凍にしています。

有賀:食材を冷凍しておくと、停電時に食材が悪くなってしまうと思うのですが…
1日では食べ切れない量だと、2、3日目が心配です。

辻:冷凍庫は開けなければ、24時間温度が上がらないので大丈夫なんです。

有賀:そうなんですか!

辻:停電したら冷蔵庫と冷凍庫の扉はあわてて開けないようにしましょう。
冷蔵庫の痛みやすいものから使っていき、冷凍庫は最後に開けて使うようにしましょう。

島影:何が入ってるか見るために、開けてはだめなんですよね。

辻:そのために、冷凍庫を仕切って住所を作り、どこに何を入れるか決めています。
ここはミックスベジタブルで、ここはお肉を入れる場所などを作って、補充するようにすると良いですよ。

moshimo ストック 編集部の感想

私もスーパーのガラガラになっている棚を見たとき、とても不安になってしまった気持ちがありありと思い出されました。
いつもは当然のようにあるものが無い、非日常。
他の人に先に買われてしまった、うちはどうしよう?という焦り。
そういったことが気持ちをあおっていたのだと、お話を聞いていて腑に落ちました。

おにぎりを作ったり、日々行っていることを淡々とこなすこと。
そんなことが日常を取り戻すことにつながるというのは、とても面白い発見でした。

それと、停電したときに冷凍庫の扉を開けなければ、しばらく温度が上がらない!
これも知っておくととても役立つ知識ですね。
こういったことを知っておくと備蓄に必要な量も調整できるし、いざというときに不安にならなくても大丈夫!と思いました。

さて、イベントレポートは次回に続きます。
次回は有賀薫さんに教わる防災レシピ。被災時にも手軽につくれるスープを紹介していただきます。



この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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