厚生労働省による2019年の人口動態統計によると、浴槽におぼれて死亡した人は5,690人、交通事故で死亡した4,279人よりも多くなっています。
世代別にみて高い割合となるのが、0~14歳の子ども 37.9%と、65歳以上の高齢者 34.3%となっています。入浴時に気をつけるポイントを確認してみましょう。
子どもの事故
小さな子どもの事故の場合、ほんの数分目を離しただけでおぼれてしまうことがあります。
とくに2歳ぐらいまでの子どもは頭が重く、浴槽をのぞき込んでバランスをくずしてしまうことが多くなりますので、短い時間でも目を離さないことが大切です。
意外な注意点として、10cmくらいの浅い水でも、子どもは顔に水がついた瞬間にパニックになって立ち上がれなくなり、おぼれてしまうことがあります。
また、子供はバシャバシャと音を立てず、静かにおぼれます。音がしないからといって安心しないようにしましょう。
小さな子どもの事故を防ぐためには、下記のことに注意しましょう
- 親は子どもより先に入り、子どもの後に出ること。わずかな時間でも目を離さないこと。
- 洗面器やバケツに少しの水も残さないこと。
- なるべく浴槽の残り湯は抜いておくこと。また、鍵をかけたり、乳児用の柵をおいたりしてお風呂に近づけないようにすること。
また、お風呂の近くでおこりやすい事故として、洗濯機をのぞいておぼれてしまうことがあります。
洗濯機のまわりには、のぞき込める台となるものをおかないようにしましょう。
高齢者の事故
高齢者の場合には、足腰が弱いため滑りやすく、転倒して、浴槽内におぼれてしまうことがありますので、下の対策を行いましょう。
- お風呂場には手すりをつける
- 腰かけながら浴槽に出入りできるバスボードをそなえつける
- 浴槽内に滑り止めマットをしく
また、入浴前には高齢の方から家族へ声をかけるようにし、家族はいつもより入浴時間が長い時には様子を見るようにしましょう。