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冬は自動車事故の多い季節!凍結や積雪によるスリップ事故を防止しよう

冬は地面の凍結や積雪によるスリップ事故が多くおきます。NEXCO東日本の調査によると北海道の高速道路での事故件数は、冬期(11~4月)は夏期(5~10月)の約1.8倍にもなっています。また、雨の日にも事故はおきやすく、首都高速道路での1時間あたりの死亡事故は、雨天時は晴天時の約4倍となっています。
スリップは追突や巻き込みなどにつながり重大な事故をおこしますので、スリップの原因やおきやすい場所、タイヤのチェック方法などを確認しておきましょう。

スリップ事故のおきる仕組み

車のタイヤと地面の接地面はタイヤ1本につきハガキ約1枚分となっています。この接地面で地面をしっかりつかむことで、発進や停止のほか、車が進む方向をまっすぐに保ったり、カーブで曲がったりすることができます。
地面が乾いていればタイヤと地面の間の摩擦力によって、しっかりとカーブや停止ができるのですが、雨が降っていたり、凍結があったりすると摩擦力が低くなるため、スリップをおこしカーブで曲がり切れないことや、ブレーキの効きが悪くなるほか、タイヤが空転してスタックするといった原因となります。

雨でおきるハイドロプレーニング現象

ハイドロプレーニング現象は、タイヤと地面の間に水が入り込み、水によってタイヤが浮いて摩擦力を失ってしまう現象のことをいいます。そこで、タイヤにある溝に水を流して排水することでタイヤの接地面を確保するようにしています。
また、車のスピードが上がると水圧が高まり、水がタイヤを浮かせる力が強まるため、一般的には時速80kmを超えるとハイドロプレーニング現象をおこしやすくなります。その他にもタイヤがすり減り溝が浅くなった時や、空気圧が低くなった時にもタイヤの排水量が減ってしまいます。
タイヤメーカーのブリヂストンが行った調査では、新品のタイヤでも時速100kmではタイヤがほとんど浮き、溝の残りが1.6mmまですり減ったタイヤでは時速80kmでほとんど浮く結果となっています。雨の日はスピードの出しすぎに注意し、すり減ったタイヤは早めに交換、空気圧のチェックもするようにしましょう。

ブリヂストン ハイドロプレーニング現象とは?危険性と予防策

アイスバーン(氷結路面)によるスリップ

積もった雪が固められたり、一度溶けた雪が凍ったりしてアイスバーンができると、摩擦力が極端に低くなり、スタッドレスタイヤでも滑りやすくなるため特に注意が必要です。
アイスバーンにはいくつかの種類があり、一見すると凍っているように見えないものもあります。

圧雪アイスバーン

積もった雪が踏み固められて固く圧縮された状態。白く見えるため気づきやすく、ある程度は雪にタイヤが食い込むため他のアイスバーンよりは滑りにくくはなります。ただし、雨天時の道より格段に滑る状態となりますので早めに徐行を行いましょう。

ミラーバーン

積もった雪が何度も踏み固められて磨きあげられたり、日中に溶けた雪が、日が暮れてから再度凍ったりすることにより鏡のようになった状態です。日光が出ていれば光って気づきやすくなりますが、スケートリンクのようにツルツルとして非常に滑りやすい状態となるためスタッドレスタイヤでもスリップをおこすことがあります。

ブラックアイスバーン

地面の上に薄く透明な氷の膜が張った状態で、アスファルトが黒く濡れているだけに見えるため、アイスバーンがあることに気づきにくく非常に危険です。ミラーバーンと同じように非常に滑りやすいため、気温の低い日には濡れているように見える道でもブラックアイスバーンの可能性があると考えて運転をすることが大切です。

JAFの行った調査では、時速40kmから急ブレーキを踏み(ABS作動)、止まるまでにどれくらいの距離がかかるかを調べたところ、雨天時の路面で 11.0m、圧雪路面で 20.2m、ミラーバーンで 84.1m、ブラックアイスバーンで 69.5m となっています。
圧雪路面ではスタッドレスタイヤの効果が出ていますが、ミラーバーンやブラックアイスバーンでは車が止まるまでの距離が格段に伸びています。

JAF 路面は黒いけど、止まれない!「ブラックアイスバーン」とは…?

スリップ事故のおこりやすい場所

ブラックアイスバーンや夜間の走行中には路面が凍結しているかはなかなか気づきにくい場合がありますので、アイスバーンのおきやすい場所やスリップをおこしやすい場所を知っておきましょう。

橋の上

橋の上は風通しがよく気温が低いため、凍結をおこしやすくなります。

トンネルの出入り口

雪の積もっていないトンネルではスピードを出しがちになりますが、トンネルを出た時に急に雪道になったり、出入り口付近が凍結したりしていることもあります。
急な変化に備えてスピードを出しすぎないようにしましょう。

交差点付近

交差点付近は停止や発進が繰り返し行われているため、踏み固められた雪が磨かれミラーバーンになっていることが多くあります。
車間距離を開け、止まるまでの距離を十分にとり、ブレーキをゆっくり踏みましょう。また、他の車のスリップに巻き込まれないよう、進むときにも一呼吸おいてから発進するようにします。

日陰

日当たりのよい地面は乾いていても、日陰にはアイスバーンが残っていることがあります。また、日陰では地面の状態が分かりにくいこともありますので十分注意しましょう。

坂道

坂道では前後にかかる重心が変わるため、スリップをおこして横滑りしやすくなります。
のぼり坂では途中で止まらないようになるべく一気にのぼるようにし、再発進をする場合にはゆっくりとアクセルを踏んで発進します。下り坂ではスピードを出さず、エンジンブレーキを使いながら急な停止をしないようにしましょう。

その他、カーブだけでなく、直線道路でもスピードを出してスリップする事故がおこりやすくなっていますので、車間距離を開け、急な発進や停止、カーブをしないようにします。
停止する時にはエンジンブレーキも使ってゆっくりと減速し、距離を長くとって停止線の手前に止まる気持ちで停止しましょう。急なカーブもスリップの原因となりますので、ゆっくりとハンドルを操作するようにしてください。

タイヤのチェック・チェーンの用意

タイヤとチェーンの使い分け

ノーマルタイヤ(夏用タイヤ)、スタッドレスタイヤ、チェーンの使い方を確認しておきましょう。
スタッドレスタイヤは低温でも固くなりにくいため地面に密着します。また、氷の上の水を排水しやすく、雪もつかみやすい構造のため、凍結や雪の積もった道路でのスリップを防ぎます。
ただし、ノーマルタイヤと比べると雨天の排水性能が劣るほか、高温時にはゴムが柔らかくなりすぎてグリップ力が落ちたり、すり減りやすく寿命が縮んだりするため、冬以外のシーズンはノーマルタイヤに交換する必要があります。

チェーンも凍結や雪の積もった道路でのスリップを防ぐために使用しますが、スタッドレスタイヤよりもグリップ力が強くなっています。ただし、乾いた地面では道路を削ってしまうことや、運転時に車が揺れるといったデメリットがあります。そのため、凍結や雪の積もった道の手前で装着し、凍結や雪が無くなった時には外す必要があります。

なお、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われた時には、過去に雪による立ち往生や通行止めがおきたことがあり、急な上り下りがある峠などの場所でチェーン規制が行われることがあります。チェーン規制が行われる区間では、チェーンを装着していない車は走行できませんので注意しましょう。

タイヤの交換目安

先ほど説明をした通り、タイヤがすり減り溝が浅くなると雨天時の走行でスリップしやすくなりますし、スタッドレスタイヤでも溝が浅くなればアイスバーンでの効果は薄れます。
道路交通法では溝の深さが1.6mmとなると整備不良とされ車検が通らなくなりますが、これはあくまで法律上での基準となり、それ以前にタイヤの排水能力は下がっています。溝の深さが4mm以下になると、時速80kmでブレーキを踏んでから止まるまでの距離が急激に長くなってきますので、地面と接する面の溝が新品のときの半分となった時には、タイヤの買い替えを検討しましょう。
スタッドレスタイヤの場合には、プラットフォームというタイヤの溝が半分を切ったことを示す目印がついています。プラットフォームが溝と同じラインまで出ていれば買い替えをするようにしましょう。


それほど道路が凍結せず、雪の降らない地域に住んでいる場合には、凍結の可能性や雪の降る日は車で外出しないこと。慣れない状況では無理をしないことも大切です。
どうしても予定がある場合には、事前にスタッドレスタイヤを装着し、チェーンを積んだレンタカーを借りるのもいいでしょう。

参考資料

NEXCO東日本 冬の事故は夏の1.8倍!冬道こそ安全運転でお願いします!

首都高速道路株式会社 ”雨の日は事故4倍!施設接触事故は12倍!“梅雨時期に雨の日の交通事故防止を呼びかけるRain Smart Driverキャンペーンを開始します

三井住友海上 冬のアイスバーンに注意!発生しやすい場所や種類、走行の注意は?

三井住友海上 スリップ事故を防止しよう!原因や気をつけたい天気、場所を徹底解説!

JAF [Q] 知っておきたい雪道・凍結路の危険ポイントはどこですか?

ブリヂストン タイヤの寿命は何年?交換目安の年数や交換時期のサイン

ブリヂストン スタッドレスタイヤとチェーンは併用がおすすめ?使い分けや知っておくべきポイントを紹介します

国土交通省 チェーン規制 Q&A

この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

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