車のタイヤと地面の接地面はタイヤ1本につきハガキ約1枚分となっています。この接地面で地面をしっかりつかむことで、発進や停止のほか、車が進む方向をまっすぐに保ったり、カーブで曲がったりすることができます。
地面が乾いていればタイヤと地面の間の摩擦力によって、しっかりとカーブや停止ができるのですが、雨が降っていたり、凍結があったりすると摩擦力が低くなるため、スリップをおこしカーブで曲がり切れないことや、ブレーキの効きが悪くなるほか、タイヤが空転してスタックするといった原因となります。
雨でおきるハイドロプレーニング現象
ハイドロプレーニング現象は、タイヤと地面の間に水が入り込み、水によってタイヤが浮いて摩擦力を失ってしまう現象のことをいいます。そこで、タイヤにある溝に水を流して排水することでタイヤの接地面を確保するようにしています。
また、車のスピードが上がると水圧が高まり、水がタイヤを浮かせる力が強まるため、一般的には時速80kmを超えるとハイドロプレーニング現象をおこしやすくなります。その他にもタイヤがすり減り溝が浅くなった時や、空気圧が低くなった時にもタイヤの排水量が減ってしまいます。
タイヤメーカーのブリヂストンが行った調査では、新品のタイヤでも時速100kmではタイヤがほとんど浮き、溝の残りが1.6mmまですり減ったタイヤでは時速80kmでほとんど浮く結果となっています。雨の日はスピードの出しすぎに注意し、すり減ったタイヤは早めに交換、空気圧のチェックもするようにしましょう。
ブリヂストン ハイドロプレーニング現象とは?危険性と予防策
アイスバーン(氷結路面)によるスリップ
積もった雪が固められたり、一度溶けた雪が凍ったりしてアイスバーンができると、摩擦力が極端に低くなり、スタッドレスタイヤでも滑りやすくなるため特に注意が必要です。
アイスバーンにはいくつかの種類があり、一見すると凍っているように見えないものもあります。
圧雪アイスバーン
積もった雪が踏み固められて固く圧縮された状態。白く見えるため気づきやすく、ある程度は雪にタイヤが食い込むため他のアイスバーンよりは滑りにくくはなります。ただし、雨天時の道より格段に滑る状態となりますので早めに徐行を行いましょう。
ミラーバーン
積もった雪が何度も踏み固められて磨きあげられたり、日中に溶けた雪が、日が暮れてから再度凍ったりすることにより鏡のようになった状態です。日光が出ていれば光って気づきやすくなりますが、スケートリンクのようにツルツルとして非常に滑りやすい状態となるためスタッドレスタイヤでもスリップをおこすことがあります。
ブラックアイスバーン
地面の上に薄く透明な氷の膜が張った状態で、アスファルトが黒く濡れているだけに見えるため、アイスバーンがあることに気づきにくく非常に危険です。ミラーバーンと同じように非常に滑りやすいため、気温の低い日には濡れているように見える道でもブラックアイスバーンの可能性があると考えて運転をすることが大切です。
JAFの行った調査では、時速40kmから急ブレーキを踏み(ABS作動)、止まるまでにどれくらいの距離がかかるかを調べたところ、雨天時の路面で 11.0m、圧雪路面で 20.2m、ミラーバーンで 84.1m、ブラックアイスバーンで 69.5m となっています。
圧雪路面ではスタッドレスタイヤの効果が出ていますが、ミラーバーンやブラックアイスバーンでは車が止まるまでの距離が格段に伸びています。
JAF 路面は黒いけど、止まれない!「ブラックアイスバーン」とは…?