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緊急事態時に従業員と会社を守るために、今からはじめる企業防災!

近年、地震・台風や大雨など様々な災害が起きています。日本には約6900万人の労働者がいると言われてます。

新型コロナウイルスの発生時には、感染拡大に備え、社内での感染を防ぎ、業務リスクを最低限に押さえるためにも、早期の対応が求められました。
また、東日本大震災のときには、首都圏で公共交通機関が麻痺したことで、多くの帰宅困難者が発生し大混乱となったことは記憶に新しいと思います。こうした状況は決して他人事ではありません。

このような状況において会社は災害にどう備えていくべきでしょうか。
全てが混乱しているときに、会社としてどのように従業員の安全を確保し、事業の継続や復旧をすればよいのでしょうか。

自分の会社のためにも、社会のためにも、企業の防災について考えていきましょう。

そもそも、企業防災って何?

企業防災とは、企業が自然災害などの「緊急事態」が発生したとき、企業が取り組むべき対策のことを指します。被害を最小にとどめる「防災」と、企業活動の維持または早期回復を目指す「事業継続」の2つの観点からの取り組みがあります。

内閣府の防災情報ページでは、主な企業防災の要素として、「生命の安全確保」「二次災害の防止」「事業継続」「地域貢献・地域との共生」の4つが相互に重なり合い企業防災の基礎になるとしています。

従業員の安全を確保するための防災対策ってどんなこと?

企業の防災対策の取り組みとして、下記のような項目が挙げられます。
  • 災害発生時の連絡方法など防災体制の整備
  • 防災訓練を実施する
  • 事務所の耐震補強を行う
  • 飲料や食料品の備蓄をする
  • 防災担当を決めておく
たとえば、地域でどのような災害が起こるのか、ハザードマップを見て避難経路・避難所を確認したり、地震などの揺れによって棚などが倒れないよう補強をするなど、二次災害が発生しないように会社の環境整備をすることがあげられます。

また、「自然災害」や「緊急事態」が起きたときに、従業員の安全を確保するための具体的な行動マニュアルを作成することも企業防災では重要になります。

ハザードマップの確認は、国土交通省が運営するこちらのWEBサイトをご覧ください。
ハザードマップポータルサイト

事業継続や復旧のための「事業継続計画(BCP)」

BCPとは、「Business Continuity Plan」の頭文字を取ったもので、企業が自然災害などの「緊急事態」が起きた場合に、資産の被害を最小限に抑え、中核事業の継続・早期復旧を実現するため、平常時に行うべき準備や活動、緊急時の対応を取り決めておく計画のことです。

政府が行った調査によると、平成29年度にBCPを策定していた企業の割合は、大企業では6割を超えていましたが、中堅企業では3割強にまで減少。また、「中小企業白書2019」の調査では、中小企業では17%程度にとどまっていました。

2020年現在、被害が広がっている新型コロナウイルスのように、緊急事態は突然発生します。企業の規模が小さいほど事業に与える影響は大きく、有効な手を打つことができなければ、事業や従業員規模の縮小、廃業などの深刻な状況も考えられます。

このような状況を起こさないために、平時からBCPの準備を行い、緊急時に事業の継続・早期復旧を図ることが重要となるのです。

BCPで準備する内容は多岐にわたりますので、こちらの情報を参考に作成をしてみてはいかがでしょうか?

中小企業庁の中小企業BCP策定運用指針

会社にはどんな防災グッズをどれくらい準備すればいいの?

企業防災やオフィス防災という言葉はよく聞くと思いますが、何を準備するべきかご存知でしょうか?なかなかイメージがつきにくいですよね。

1つの指標として、東日本大震災では、首都圏において約515万人に及ぶ帰宅困難者が発生しました。そこで帰宅困難者対策として、平成25年4月に東京都は全国で初めて「東京都帰宅困難者対策条例」を施行し、災害に備えて従業員が施設内に留まれるように、3日分の水・食料・その他必要物資の備蓄が努力義務となっています。

この内容を基に、他の自治体でも条例が施行され始めていますので、会社で準備すべき防災グッズの参考にしてみてはいかがでしょうか?

・一人当たりの備蓄品の目安
対象となるのは、従業員等雇用の形態(正規、非正規)を問わず、事業所内で勤務する全従業員になります。1人当たりの備蓄量はどれくらい必要なのか「東京都帰宅困難者対策条例」をもとに目安となる量をまとめました。
ペットボトル入り飲料水 1人当たり1日3リットル、計9リットル 主食 ・アルファ化米
・クラッカー
・乾パン
・カップ麺
1人当たり1日3食、計9食
毛布 ・毛布
・毛布に類する保湿シート
1人当たり1枚
その他の品目 簡易トイレ 1人当たり1日5回、計15回 その他の品目 ・衛生用品(トイレットペーパ等)
・敷物(ビニールシート等)
・携帯ラジオ
・懐中電灯
・乾電池
・救急医療薬品
物資ごとに必要量を算定
※水や食料を選ぶ場合には、賞味期限に注意する必要があります。
※ヘルメット、マスク、体拭き用シート、タオル、トイレットペーパー、カイロ、生理用品なども、必要に応じて用意すると良いでしょう。

・備蓄品の保管について
高層ビルに所在する企業等においては、エレベーターが停止した場合に備え、備蓄品の保管場所を分散させておくことも考慮する必要があります。また、配布作業の軽減や個人の防災意識向上等の視点から、事前に備蓄品を従業員等へ配布しておくといった方法もあります。

また、保管している備蓄品が避難経路を防ぐ障害物となり、消防法令等の違反状態(障害物でスプリンクラー設備の放水ヘッドを塞ぐこと、自動火災報知設備の感知器が設置免除されているPS(パイプシャフト)、機械室等を倉庫として使用すること等)とならないよう注意しましょう。

非常用持ち出し袋(防災リュック)を揃えたいけど、何を買えばいいの?

7Reserved(セブンリザーブド)では、「防災グッズの入った持出リュック」と「食料備蓄」とを別々のセットで販売されています。期限の切れた食料備蓄を取り替える際の防災担当者の手間と時間を削減することができるので、是非参考にしてみてください。

事務所3日間滞在食料備蓄セット(5年保存)

事務所3日間滞在食料備蓄セット(7年保存)

帰宅支援リュックセット

3日間食料備蓄と防災リュックのセット

水や食料のほかに、ヘルメットも必需品となりますが、どうしてもかさばってしまいますよね?従来のヘルメットは保管場所広く取ってしまいますが、実はコンパクトにたためるヘルメットもあります。このようなヘルメットであれば少ないスペースに保管することが可能です。

まとめ

自然災害や緊急事態は突然起こります。災害が発生した際、「棚が倒れて社員が下敷きになってしまった」「水や食料品の備蓄がない」ということにならないようにしておきましょう。日ごろから災害に備えておくことで、災害時の復旧速度が大きく異なります。

会社として従業員の安全を守り、会社自身を守るためには事業継続計画(BCP)の作成と食料や防災用品の備蓄は欠かせません。
今から企業防災をはじめてみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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