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地震・台風がくる前に飛散防止フィルムで窓の対策。網入りガラスの意外な弱点とは?

普段は光を取り入れたり、風の通り道になったり、景色を楽しんだり。家の内と外をつなぎ、住まいの快適性やデザイン性を高めるために、窓は重要な役割を果たしています。
庭に面する掃き出し窓などは、災害時には避難経路の一つにもなりますが、一方で、建物の中でも一番壊れやすい所でもあり、大きな地震や台風などの風水害が発生した時には、窓から被害を大きくしてしまうこともあります。
災害時に、少しでも被害を減らすために、建物の耐震補強や家具固定と合わせて、窓ガラスにも対策を施しておくことが、必要です。

窓の対策の基本はガラスが飛散しないように

台風や竜巻などの風による災害が発生したときには、強風で飛ばされたものによって窓ガラスが割れることがあります。
大規模な地震が発生した時にも、揺れによって窓枠がゆがみに耐えられなくなったり、倒れた家具や電化製品などが窓ガラスに当たり、ガラスが割れてしまうことがあります。
床に散乱したガラスによって大けがをしたり、避難経路も塞いでしまうことに繋がります。
台風などの風水害では、窓ガラスが割れることで、風や雨が家の中を通り、建物と家財の被害を大きくします。
そうした被害を防ぐために、日頃からガラスが飛散しないような対策をしっかりしておきましょう!

基本的な窓ガラスの対策は、飛散防止フィルムを貼っておくことです。
飛散防止フィルムは、ホームセンターやネットショップなどで、数百円から数千円で売られています。手軽に買えるからこそ、どんなものを選んだら良いのか、迷う方も多いのではないでしょうか。
飛散防止フィルムを選ぶときの一つに目安になるのが、日本工業規格の基準「JIS A 5759」に適合しているかどうかです。これは、「建築窓ガラス用フィルム」の性能基準を満たしていることを意味しています。
その中でも、台風などによって飛ばされるものや爆発などでの飛散を防止する「衝撃破壊対応ガラス飛散防止フィルム(”GI”または“A法”と表記)」、地震などの変形によるガラスの飛び散りを防ぐ「層間変位破壊対応ガラス飛散防止フィルム(“GD”または“B法”と表記)」の2種類に分けられます。さらに、内貼り用(“1”と表記)と外貼り用(“2”と表記)があります。
一般的な住宅の窓なら、内貼り用の「衝撃破壊対応ガラス飛散防止フィルム(“GI-1”または“A法1”と表記)」を選んで、貼っておきましょう。
窓ガラスにあったサイズのものを選ぶことも大切です。市販のもので窓にあったサイズが見つからない場合には、ガラスの大きさを測って、ホームセンターなどでオーダーカットをしてもらうのが、便利です。

飛散防止フィルムが間に合わない時には

普段から、こうした対策をしっかりとしておけるのが理想的ですが、災害は待ってくれません。全ての窓に飛散防止フィルムを貼り終えていなくても、台風や竜巻はやってきます。
そんな時には、応急処置として、窓の内側から、ガラス全体をカバーするようにプラスチックベニヤや段ボールを貼っておきましょう。段ボールがない場合には、養生テープをガラスの四方と米印に貼っておきましょう。養生テープのみを貼ることに対しては諸説ありますが、何も対策をしないよりは飛散防止効果を期待できます。

竜巻注意情報に注意!

竜巻やダウンバーストなどの風による災害は、夏から秋にかけて発生確認数が多くなりますが、寒冷前線や低気圧などの影響で、一年を通して発生しています。
大気の状態が不安定になり、竜巻などが発生する可能性が高まると、半日から1日前には気象庁から「竜巻などの激しい突風の恐れ」という表現で注意を呼びかけられます。この注意が呼びかけられたら、急いで窓の対策をしましょう。さらに、発生の0〜1時間前には「竜巻注意情報」が発表されます。竜巻注意情報が出されたら、窓ガラスの対策をした上で、カーテンも閉めて、出来るだけ窓から離れて、安全を確保することが必要です。
地震や台風の時にも、カーテンを閉めることでガラスの散乱を抑えることができるので、普段からカーテンを閉めることを習慣にしましょう。

網入りガラスは耐火のみ

こうした地震や台風に備えた窓対策をするときに、注意が必要な窓ガラスがあります。建築基準法などで定められている防火地域や準防火地域の建物で使われている、網入りのガラスです。網が入っているので強度がありそうに見えますが、これは火災が発生した時にガラスが割れて飛び散ったり、炎が一気に流れ込むのを防ぐ役割があるというものです。
実は、衝撃に対しては、あまり強くありません。他のガラスと同じように、対策が必要ですが、金網が入っているためにガラスが熱を持ちやすく、窓の近くでストーブを使用したり、一般的な飛散防止フィルムを貼ると、ひび割れ(熱割れ)しやすいという特徴を持っています。網入りガラスに飛散防止フィルムを貼る場合には、網入りガラスに使用できるかどうか、必ず確認するようにしましょう。
台風などの接近時には段ボールや養生テープでの対策をしたり、日頃からガラスの近くに家具などを置かないように、室内のレイアウトを見直すことが、リスクを減らすことにつながります。

新築やリフォーム時には災害に強いガラス選びを

こうした弱点のある網入りガラスですが、最近では網入りガラスとフィルムの両方が入った合わせガラスで熱にも衝撃にも強いものや、網の入っていない耐熱強化ガラスの窓が発売されています。
地震によるゆがみと、飛来物などの衝突の両方に効果的な、合成樹脂を挟んで圧着した合わせガラスなどもあります。
新築やリフォームの際には、こうした災害に強い窓ガラスを選ぶことで、窓の対策ができます。

この記事を書いた人

瀬尾 さちこ

防災士。住宅建築コーディネーター。整理収納コンサルタント。
愛知県東海市のコミュニティエフエム、メディアスエフエムにて「みんなで学ぶ地域防災」「防災豆知識」の2つの防災番組を担当。
メディアスエフエム「みんなで学ぶ地域防災」は、毎週土曜日、午前9時~10時、生放送。
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