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避難生活を乗り切るために。気持ちを和らげるリラックス法

災害時には心と体に想像以上の負担がかかります。そんな負担に対応する方法を事前に知っておくことも立派な防災のひとつ。自分が落ち着ける方法があれば、日常の悩みや不安といったストレスそのものにも強くなっていけます。

まずは落ち着いて深呼吸

親しい方との離別、環境の変化、進学や仕事への不安など、災害時にはたくさんのストレスが絡み合い、複雑化します。そのストレスの全てを取り除くことは現実的に難しいため、どう対応していくのかが重要になります。

不安や焦り、恐怖心、無気力、苛立ちなどを感じたときは、まずは落ち着いて深呼吸をしてみましょう。ストレスで緊張すると体も固まり、呼吸が上手くできなくなってしまいます。意識的に呼吸を整えることは、ストレスをコントロールしてリラックスするのに有効なのです。

お腹に手を当てて大きく息を吸って、口からゆっくりと息を吐ききります。吐く息とともに不安やイライラが体の外に出ていき、落ち着いた気持ちになれます。

簡単な運動でリラックス

じっとしていることは、かえってストレスになります。ずっと座った状態でいると、血が固まって体に障害を起こす「エコノミークラス症候群」の心配もでてきます。散歩する、伸びをする、ストレッチをするなど、自分に合った軽い運動をしてみましょう。毎日決まった時間に運動すると、体のリズムが作られて調子が整いやすいです。

ここでは簡単にできるリラックス体操をご紹介しておきます。

【肩上げ体操】

  • 背筋を伸ばして、両肩を持ち上げ、耳に近づける
  • ストンと肩の力を抜く
※これを4~5回繰り返す

【グーパー体操】

  • 息を吸いながら拳を大きく広げる
  • 2,3秒息をとめる
  • ゆっくりと息を吐きながら力を抜いて手を握る
※これを4~5回繰り返す

【眼球体操】

  • 目を左右に数十回動かしてパッととめる
  • 目の周りの筋肉を緩める

生活リズムはなるべく崩さない

ストレスがたまると、頭痛、肩こり、便秘、血圧上昇、不眠、食欲不振など、体にも悪い症状が出てきます。

食欲がない、眠れないといった場合でも、食事や睡眠などの生活リズムは、なるべく崩さないように気をつけましょう。決まった時間に少しでも食べ物を口にする、毎晩同じ時間に横になるなどを心がけてください。
災害時は思っている以上に体が疲れています。興奮状態で「何かをしていないと落ち着かない」ということもあるかもしれませんが、できるだけ規則正しい生活を送ることで自律神経を整え、ストレスの緩和に役立てることができます。

辛い状況を我慢せず、誰かと共有する

人とのつながりを感じたり、お互いの気持ちを話し合うことで心が安定します。避難所でよい人間関係を築くことができれば、困難な状況に対応する力も高まります。

人と人のつながりを大切に、家族同士、ご近所同士などで声を掛け合いましょう。ひとりで抱え込まず、誰かに相談することで、気持ちがほぐれ、ずいぶんと楽になります。
相手が話すときは否定せず、静かに耳を傾けて聞いてあげてください。相手が話したがらない時は無理強いせず、逆に自分が話したくない時は遠慮せずに断ることも大切です。

どうしても気持ちが落ち着かず不安定だったり、突然恐怖感が襲ってくるなど、辛いときには医療機関のサポートが必要かもしれません。決して無理せず、役所職員などに相談してみましょう。

家族がいる場合は、家族と一緒に過ごす時間をなるべく増やしましょう。子供の行動に変化があっても、むやみにしかったり、突き放したりせず、受け止めてあげることが大切です。会話の量を増やし、子供が話すことを静かに聞いてあげましょう。気をつかう子供や頑張り屋の子供は負担が大きくなりすぎないように注意深く観察して、気を付けてあげてください。

その他の避難所での生活については、こちらの記事で紹介をしていますので参考にしてみてください。


この記事を書いた人

moshimo ストック 編集部

防災をしたいけど情報がたくさんあって、何から始めればいいの…?
私たち moshimo ストックも始めは知ることが幅広くて、防災ってちょっと難しいな…と思いました。
そんな "元初心者" の編集部が、初めての方にもわかりやすいよう防災・備蓄・災害についての情報をお届けいたします。
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